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霞ケ浦高校、堂々の優勝、2024年…!!

夏の甲子園、いわゆる「夏大」の
茨城県予選は、霞ケ浦高校の優勝で閉幕。
終わってみれば、納得でした。
投打に隙の無い霞ケ浦が
堂々の優勝という結果に終わりました。

霞ケ浦、かすみがうら!

言わずと知れた茨城県の南東部にある
とても広い湖の名前でもある。
この湖畔に、霞ケ浦高校があります。
土浦市のお隣、
阿見町、あみまち、というところです。

約五万人の人口を有する街で、
全国的に人口減少している日本では珍しく、
人口が増えつつある街なのです。
今は「町」ではありますが、
人口が令和四年に五万人を超えてきたので
「単独での市制施行」の話も出ている…。

そう考えれば、今回のベスト4の顔ぶれは、

◆優勝「霞ケ浦」:阿見町
◆準優勝「つくば秀英」:つくば市
◆ベスト4「常磐大学附属」:水戸市
◆ベスト4「守谷」:守谷市

この4校でした。

阿見町は人口が上り調子、
つくば市は「つくばエクスプレス」の街、
水戸市は著名な県庁所在地で、
守谷市は「住みよい街」として有名。

茨城県の中でも
(すでに成長している水戸市はともかく)
県南の阿見町、つくば市、守谷市、と
街づくりでも勢いのある市町村の高校が
ベスト4に勝ち残ったイメージ
があります。

特に、ノーシードから勝ち上がった
守谷高校は意外な快進撃でした。
私も、まったく想像すらしていなかった。

常総学院、明秀日立、鹿島学園、藤代、
土浦日大、水戸商に水戸一、下妻一高…。

多くの強豪校を破って、
ベスト4に残った4校には拍手を贈りたい。
特に、最後に一校だけ勝ち残った
霞ケ浦には、甲子園でぜひ
大暴れして欲しいな、と思うのです。

…しかし、この霞ケ浦、実は昨年、
ものすごい屈辱、悔しさ、無念、
そういったものを味わった高校でした。


その無念を一気に晴らした!

本記事では、今回の予選を突破した
霞ケ浦について書きます。

昨年、2023年、茨城県予選の決勝は
「土浦日大VS霞ケ浦」でした。

そう、土浦日大と言えば
2023年の夏の甲子園で
ベスト4にまで勝ち上がった高校です。
木内マジックの木内監督の薫陶を受けた
名将「小菅監督」の下で、
快進撃を続けた高校。

実はこの土浦日大が、
一番苦戦したのが県予選決勝、
「霞ケ浦戦」と言ってもいい
でしょう。

何と9回表を迎えた時に、
土浦日大は3対0で負けていたんです。
絶体絶命のピンチだった!

というのも、昨年2023年の霞ケ浦には
絶対的なエースがいた。
木村優人投手。
今はプロ野球のロッテで活躍している。
プロ入り確実、と呼ばれた名選手でした。

彼が9回ツーアウトまで
土浦日大打線を抑えていたんですよ。
そう、あと、
アウト1つで甲子園、だったんです。

…そこから、怒涛の大逆転劇。
5対3で土浦日大が勝利し、霞ケ浦敗退。
たぶん、霞ケ浦の高橋監督も、
選手も応援団も、呆然としたことでしょう。
まさか負けるとは…。
するりと夏の甲子園が眼前から去った。

「甲子園には魔物が棲む」と
よく言われるのですが、
決勝の舞台「水戸市民球場
(ノーブルホームスタジアム水戸)」
にも魔物が棲んでいる
のです。

…その悪夢の敗戦から、約1年。

再び、霞ケ浦は決勝の舞台に立った。
高校野球は一年ごとにメンバーが変わる。
その難しいチームづくりの中
再び決勝に登場する時点で、もう素晴らしい。
霞ケ浦は「持っている」チームです。

ただ、高橋監督に言わせれば、
昨年2023年と異なり、
今年の2024年のチームは
「絶対的な選手がいない」チーム
だそうです。

でも逆にそれが奏功したのかもしれません。
チーム全体で勝つ。
誰かのミスは、誰かが取り返す。
カバーし合う。全員野球。一致団結!
まさにそんな雰囲気が感じられる
今年の戦いぶりなのでした。

(ここから引用)

『1年前の悪夢を、霞ケ浦は
ナイン全員の力で振り払った。

9対3とつくば秀英を投打で圧倒。
5年ぶり3度目の甲子園を決め、

高橋祐二監督は
「去年の負け方は強烈だった。
悔しさを胸に頑張れと
言ってきたけど、
一致団結してやってくれた」

と感無量の表情だ。』

(引用終わり)

茨城球界において霞ケ浦は、
「シルバーコレクター」という
異名をつけられていました。
準優勝、銀メダルが、多い。

何というか、決勝には出るのだけれども
あと一勝が勝ち切れない…。
甲子園に行くまでの「ラスボス」的な
存在となることが多く、霞ケ浦自身が
甲子園に行くのは難しかったんですね。

2023年大会をはじめ、他の大会でも
準優勝やベスト4などが多かった。

野球漫画『名門!第三野球部』では
「悲運の黒潮商業」という
高校が出てきます。
県のベスト4の常連でありながら
甲子園に行けない高校…。
私はどうしてもこの黒潮商業と
霞ケ浦のイメージがかぶっているのです。

(注:2019年、令和元年には
霞ケ浦は夏の甲子園に出場していますが、
初戦でその年の覇者、大阪の履正社と
当たってしまって敗退しています)

そんな悔しさを一気に払拭した霞ケ浦!

今年のチームのエースは
まだ二年生の技巧派投手です。

(ここから引用)

『投げては技巧派左腕の先発・
市村才樹(2年)が踏ん張った。

直球は120キロ台後半も
1メートル86の長身から投げ下ろす
ボールには角度があり、
90キロ台のカーブを織り交ぜて幻惑した。

7回1/3を11安打ながら3失点。

「去年の悔しい思いを
常に思い浮かべていた」。

自身の前に背番号1を背負っていた
エースの悔しさも同時に晴らした。』

(引用終わり)

その木村投手も決勝前に、後輩たちに
メッセージを贈っていたそうです。

(ここから引用)

『甲子園目前の9回に絶対エース・
木村優人が5点を失い逆転負けした。
右腕はドラフト3位でロッテに入団。

決勝を前にナイン全員の元には

「自分のミスを取り返してください」

とのメッセージが届いた。』

(引用終わり)

最後にまとめます。

本記事では、見事に県予選で優勝し、
夏の甲子園に出場を決めた
霞ケ浦について書きました。

高校球児は、保護者や応援団の
想いはもちろん、歴史や地理、
代々の先輩たちや地域住民の皆様の
アツい想いも背負って戦っていきます。


ぜひ、読者の皆様も
夏の甲子園で霞ケ浦を見かけましたら、
「昨年の分まで頑張れよ!」と
エールをいただけましたら幸いです!

皆様の地域の代表校は、いかがですか?
どんな歴史と地理を持つ高校でしょうか?

※2024年県予選の中間報告記事はこちら↓
『甲子園予選 ~87チームの涙と想いの上に~』

※2024年県予選開幕の記事はこちら。
開幕時には88チームいたのに、
87チームが姿を消して
もう秋に向けて新チームになっている、
と書くと、いささか感慨深いです↓
『夏の甲子園県予選2024開幕の雑感』

※ベスト8に残った「下妻一高」は
ロマサガ1の曲を応援曲に使って
私の琴線に触れました↓
『キャリアトランスフォーメーション
~妻一校長、花王から~』

※茨城県予選では
ジャイアントキリングがよく起こります↓
『ジャイアントキリング茨城』↓

※野球の応援には欠かせない
「ブラバン」についてはこちら↓
『野球の応援、ブラバンと甲子園』

※昨年2023年の土浦日大と
千葉の専大松戸との戦いはこちら↓
『ビッグブリッヂの死闘 ~土浦日大VS専大松戸~』

※昨年2023年の「抽選会」についてはこちら↓
『想いがヤグラに、抽選会』

※2021年に初めて夏の甲子園に出た
鹿島学園についてはこちら↓

『鹿島学園、負けた後』

『鹿島が喰えん』

合わせてぜひどうぞ!

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