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【報連相症候群】

一般企業でもうんざりするほど聞く報連相。研修で聞かされ上司に言われ部長からは報連相はどうなっているんだと怒鳴られる。
なぜうんざりするほど聞く報連相に頭を悩ませるのか。本来の報連相とは何なのか、共有したい。

報連相の本来の意味

そもそも報連相とは1986年現SMBC日興証券会長山崎富治氏が提唱した考え方「ほうれんそうが会社を強くする」がベストセラーとなった。

この著書の目的は「風通しの良いコミュニケーションを通して、会社組織をより良くする」こと。

風通しの良いコミュニケーションとは、
・若い人から率直な意見を吸い上げ、問題点の改善をする。
・問題点には積極的に反応する。
ことを指している。

しかし現状は……


先輩が新人に対して「今日1日のタイムスケジュールを教えて」「やる前に相談して」

先輩は管理職から「研究の進捗状況を報告せよ」「シビアな状況での家族対応はやる前に相談せよ」

管理職は院長や本部に対して「インシデントの月次報告」といった

上の者が下の者に「義務」として報連相を強要していることが現状。

上から下へ報連相することが極端に少ない。

上から下へある通達事項もその後、下の者が実践できているか確認していないので機能していない。

部下の意見がない→報告がない。
現場の問題点が見えない→相談がない。
と管理側が一蹴することで、上司に都合の悪い報告は「後回し」にする風潮。
成果でもない無難な報告をする「時間浪費」
分からないことはとりあえず相談という「主体性の欠如」の挙げ句「責任転嫁」する若手。

これらは報連相症候群に侵された上の者が作った現状。

報連相症候群を治療するために

①【大企業に学ぶ】上の者が下の者へ情報を取りに行くシステム。

無印良品では、現場での報連相は一切行わない代わりに監査役の上司が現場のスタッフとコミュニケーションを取り情報収集する。収集した情報はミューティングを通して問題解決に取り組む。

世界のTOYOTAでは「Bad News Fast」と名打ち、ミスや失敗等の悪いニュースこそ早くに問題点を見つける。問題を見える化し、繰り返さないシステムを作り上げている。

②上下関わらずコミュニケーションの輪を作る

例えば後輩に対してこの事例についてどう思うか先輩が相談する。業務マニュアルの訂正については、作成段階で先輩後輩を巻き込む。「気づいたことは改善に繋がるから言ってね」と頼ることで浸透度もモチベーションも上がる。
報連相を強要していないのに。否、強要していないから成せる技なのだと思う。

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