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「停電の夜に」ジュンパ・ラヒリ著

■停電の夜に、夜の暗さは人の心を、鮮やかに浮き彫りにしていく。
知る必要が無かったことまでも。
ただ、それを知ることによる、感情の動きが、
二人の間で同じだったとすれば。
闇の先には、明るいミライがあるのかもしれない。
闇があるからこそ、光が生まれるように。

■病気の通訳をしている、観光案内の男。
通訳といっても本業ではなく。本来は、多種多様の言語を操る
通訳者になりたかった。しかし、今は、病気の状況を
伝える役割のみで、本業は観光案内。そこに幸せも不幸せもない。
ただ、ある出来事から、ほのかに芽生える、ある気持ち。
観光案内をする夫婦の会話から、妄想を膨らませる。
そして、最終的にそれは勝手な誤解である、報われない妄想だったことがわかる。
通訳者による誤訳だったということだ。

2000年発表の短編集。
味わい深いので、ぜひご一読を。


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