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読みの授業改善のための私の提案

1. 読みたいものを読みたいように読みたいだけ読むことの価値

 読みたいものや読む必要を実感するものを読むのと、読みたくないものや読む必要を感じられないものを我慢して読むのと、どちらが、楽しいだろうか?読む学習としてどちらが、より効果的だろうか?
 生活の中でも授業の中でも、読みたいものを読みたいように読みたいだけ読めばよい。読むものは、国語科の教科書でも、国語科以外の教科書でも、参考書でも、参考書以外の読み物でもよい。
 自分が本気でめざす資格試験や選抜試験に合格するために必要な読書は、必要感を感じる読書、つまり、読みたい読書になる。
 趣味に役立つ情報書、心を潤すための読みもの、生き方を考えるための読み物、娯楽や暇つぶしのための読み物、仕事や趣味に役立つ情報を得るための読み物、朗読上演や演劇上演のために読む台本などや関係資料等々も、読む必要を感じて読む場合には、読みたい読書材になる。
 学校の授業で読む力を付けさせようとして、読みたくないものを無理矢理読ませるという指導が行われると、読むことを嫌いにさせたり、読む学習指導の成果が上がらないということが起きてしまう。

2. 提案;読みの授業改善―翻作とプロジェクト学習
 読みの授業を楽しくて実りあるものにするために私が提案するのが、次の三つの方法である。
(1)翻作
 その一つ目が、原作を翻作して表現する活動(翻作活動)を導入することである。一言で言うと「翻作」の導入である。

(2)翻作プロジェクト
 その二つ目が、翻作プロジェクトの導入である。翻作が能動的に行われるようにするためには、それをプロジェクトの中で行う必要がある。
 具体的には、翻作して作ったり、翻作して演じたりするプロジェクトである。翻作して作るものには、プロジェクトでは、絵本、紙芝居、冊子、カード、新聞、ポスター、チラシ、脚本、絵コンテ、読書紹介、クイズ、問答書、テスト問題などが作られる。翻作して演じるものには、朗読劇、紙芝居、人形劇、影絵劇、演劇、寸劇、落語、語り、その他がある。

(3)六種類のプロジェクト
 三つ目の方法は、①作る、②演じる、③遊ぶ、④解明する。⑤上達する、6味わう、など六種類の目的を目指すプロジェクトの導入である。
 物を作ったり演じたりするために必要な読み物を探したり選んだりして読むことを通して読む力が伸びる。
 カルタやクイズを作るために必要な素材や資料を読むことを通して読む力が伸びる。
 テーマを掲げてそれを探究して解明するために必要なものを探して読むことを通して読む力が伸びる。
 味わい楽しむために、楽しめそうな読みものを選んで読むことを通して読む力が伸びる。
 知識や技能の上達を目指して、必要なものを読むことを通して読む力が伸びる。それには、資格試験や選抜試験合格を目指す学習も含まれる。
 以上が、私が提案する三つの方法である。読みの授業を楽しくて実りあるものにするための提案である。
 詳細は、拙著『国語を楽しく―プロジェクト・翻作・同時異学習のすすめ』に詳しい。https://qr.paps.jp/NwfVe

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