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ジャパネットたかた創業者髙田明さんから「伝えること」の本質を学びました

髙田明さんは言わずと知れた、ジャパネットたかたの創業者です。
2015年に息子さんに会社を引き継がれて一線からは身を引かれています。

数年前、お茶の間でぼんやりテレビを見ていると、いきなり明るい笑顔と頭の先から抜けるような方言交じりの高い声に、しばし通販番組に見入ってしまうこともたびたびありましたっけ(^^♪

買わなくていいものまで、なんだかほしくなって危うく電話しそうになったこともたびたびあります・・。

視聴者をここまで引き付ける髙田さんについて、当時私が感じていたことは・・・
「キャラ立ちできていて、自分の見せ方がうまいよな~。」
なんて、浅はかな見方をしていました。

最近ふと髙田明さんの著書を手に取る機会がありました。

そこには「テレビで楽しそうに見せている姿」の裏側で、とてもどん欲に
「伝えること」の本質
をつかもうとされている姿勢がありました。

営業手法でよくある、こんな風に相手に話すとうまくいくよ、みたいな
「伝える」テクニックではありません。


髙田明さんのこの本から私の心に残った部分を二つご紹介します。

【自分の立場からだけの見方で伝えてはいけない】

髙田明さんの座右の書のひとつに、能の世界の「世阿弥」の書があります。

能の世界で世阿弥は三つの目を持つことの大切さを語っています。
それは、
「我見(がけん)」
「離見(りけん)」
「離見の見(りけんのけん)」
です。

「我見(がけん)」は、自分が相手を見ているさま。
「離見(りけん)」は、相手が自分を見ているさま。
「離見の見(りけんのけん)」は、
自分と他者を第三者の立場で俯瞰してみているさま。

よく、「相手の立場に立って話をすること」と言われますが、能の世界では俯瞰した立ち位置まで大切だと説かれています。

髙田明さんは「伝えること」の本質を世阿弥の中に見出しています。

「離見の見」はコミュニケーションに長けた営業マンの中では実感(実践)されていることでもあります。
お客様と商談している自分の姿と相手を、自分の頭の少し後ろ上方から眺めることが出来ます。

客観的に見ていますので、お客様とのやり取りに齟齬がないか認識できて、なおかつ自分が話す(伝える)内容がシチュエーションに合っているかなど常に検証しています。
これができると、お客様との商談時の「間のとり方」も自然にわかります。


【一方的にしゃべっても伝わらない】

まくしたてればいいというものではないのです。
世阿弥の言葉を借りれば
「序破急(じょはきゅう)」

「序」は、伝えるときの導入部。
「破」は、展開。
「急」は、結論。

文章を書くときに起承転結とよく使いますが、世阿弥の時代(1400年頃)にも「伝えること」に心を配っていたんですね。

ジャパネットたかたの通販番組を見ていると、見方によっては、まくしたてて伝えているように映るかもしれません。
しかし、髙田明さんは「伝えること」の本質を学び、実践で体得しながら番組を組み立て、会社を発展させていらしたんですね
(*´ω`)。

編集後記:
Haniko 談、
「能って、すごいんだね!!
一度、観に行ってみたいな~(*´ω`)」

娘談、
「寝ちゃうと思うよ」


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