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パリの市営プール

パリ4日目。ようやく朝まで寝れるようになり、4時ごろ目が覚める。日が昇るのが7時近いのでまだ辺りは真っ暗だ。

昨日の長い散歩に懲りたのか、娘が今日は家にいたい、という。先日急遽入会したDisney+を親に邪魔されず見ていたいのだろう。テレビではフランス語の番組しか映らず、ホームシックになりかけていた娘を懸念して入会したのだった。

今日の朝は別行動にすることにして、私は14区のダンフェール=ロシュロー駅に向かう。最近パリの至る所で宣伝されている「女性の戦場カメラマン」展を観るためだ。

パリ開放博物館 (Musée de la Libération de Paris)

会場は最近できたパリ開放博物館 (Musée de la Libération de Paris)。14区にある世界最大級の地下墓地、カタコンブの目前にある。

カタコンブで並ぶ人々

静かなパリの中でカタコンブは異様にアツい。多くの人が見学に訪れていた。私も2000年代初めてパリに来た時は、真っ先にカタコンブに行った。美しいパリの地下に広がる巨大墓地の存在に神秘性を感じ、怖いもの見たさの好奇心もあった。近くのモンパルナスの墓地までも足を伸ばした。今は骸骨や墓地などに全く興味が湧かない。人間の嗜好は時と共に変わるものだ。

「女性の戦場カメラマン」展では主に20世紀に活躍した5人の女性戦場カメラマンの作品を紹介していた。作品自体はややインパクトに欠けるものの、男性カメラマンの背後で忘れ去られた女性カメラマン達にスポットライトを当てることは意義があると思った。

展示は小ぶりでそんなに人もいなかったが、会場では50代後半位のアメリカ人男女二人が興奮した様子でずっと作品について話し合っていた。パリにいるとアメリカ人の行動は結構目立つ。概して話好きで、声が大きい。でも憎めない存在、というところか。

展示を見終わった後は急いでアパートに帰り、昼食を取る。ちょっと昼寝して、娘が行きたがっていた15区にあるパリの公営プール、ブロメ・プールに行く。施設は新しく、入場料も親子二人で5.5ユーロだから安い。

ブロメ・プール 下の更衣室で着替えて2階のプールに行く

子供とプールに行くときは自分が泳ぐ余裕などない。よって今回も娘の泳ぎの練習に徹する。ビートバンとヘルパーを使って娘の練習を手伝っていると、プールには中国人もしくは中国語を話す人が異様に多いと気づく。このレーンも女性の殆どが中国人だ。そういえばニューヨークのプールも中国系の人が異様に多かった。水泳は国民的スポーツなのだろうか。

プールを後にしたのは午後6時ごろ。辺りは夕日の暖かい光に包まれていた。高揚した気分だったので、近くのエッフェル塔を見に行こうと提案。同様にパリの夕方を満喫しようと多くの人が街に繰り出している。20分ほど歩いても一向にエッフェル塔は見えてこないので、止まってナビをチェック。見事に道から外れていた。気を取り直し、ナビに沿って歩き始めた途端、遠くに雷の音、雨が降ってきた。晴れているのに雨は止みそうもないので、仕方なくアパートに戻る。近いのに意外と到達できないエッフェル塔だった。

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