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私(ダルマ)の仏教理論

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私(筆者)の考え等に関する記事を主にまとめたものです。
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#輪廻

【魂の科学】の哲学

【魂の科学】の哲学

今回は『魂の科学』(たま出版)という著書を参考に、サーンキヤ哲学を見ていきたいと思います。

スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ氏は長年のヨーガ修行による経験と独自の視点からヨーガ哲学・サーンキヤ哲学・ウパニシャッド哲学等を統合して、一つの哲学を作り上げている、筆者は素晴らしい本であると考えています。『魂の科学』の話に入る前に、簡単に純粋な?サーンキヤ哲学に触れておきたいと思います。

○サーンキヤ哲学

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ウパニシャッド哲学 五火二道説

ウパニシャッド哲学 五火二道説

今回は「チャーンドーギヤ・ウパニシャッド」や「ブリハドアーラニヤカ・ウパニシャッド」等に登場する「五火二道説」がテーマです。この思想の原点は、意外にもバラモン(司祭)階級ではなく、クシャトリア(武士王候)階級の思想です。

ここで、輪廻の主体となっている霊魂(アートマン)は、宿る個体の死後、生物圏を脱して、大気圏→宇宙(月)→大気圏→水圏・地圏→生物圏と循環しています。高等生物として生まれるだけの

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【輪廻】一切衆生悉有仏性

【輪廻】一切衆生悉有仏性

古代インドでは、人間は神々と動物の中間的存在と考えられていたようですね。人間は神々になりたいと常に願い、目指しながらも地上の動物的欲望に束縛されて、それが実現できないでいるような存在と認識されていたように思えます。

しかし、仏教では神々と人間の扱いが上記のような考え方と異なります。仏教では、生きとし生けるもの(衆生)の輪廻する範囲(趣)を五種(六種)あるとし、人間より優れた上位の生命体として天界

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【輪廻】生物とは…?

【輪廻】生物とは…?

上の記事で、動物と植物を生命の代表的存在のような形で触れましたが、生物学の歴史的な経緯としても、昔の生物学は動物学と植物学に大きく分けられていました。そして、1969年、生物学者のロバート・ホイタッカー(1920-1980)が、ここに「菌」「原生生物」「原核生物(モネラ)」が加え、生物を五つの界に分ける五界説が提唱されました。(注意:菌界には酵母菌、カビ、キノコなどが含まれ、細胞核を有する真核細胞

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