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気になるスタートアップ5選 vol.7 :: #BPA #コワーキングスペース #HealthTech #MaaS #クラウドソーシング


✔︎ 銀行や政府機関向けBPA「Taiger」
✔︎ セラピストのためのWeWork「Alma」
✔︎ 介助が必要な高齢者の送迎「Onward」
✔︎ 地域社会特化型クラウドソーシング「Umbrella」
✔︎ AI臨床診断「Optellum」

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#BPA #SaaS

Taiger は、人間のようなロジックを使い情報を読み取り、理解し、そして抽出する新しい人工知能ソリューション開発のパイオニア的存在だ。

顧客は主に金融サービスと政府部門であるが、同社は最近法務セクターに至るまでその範囲を広げてきた。設立者兼 CEO である Sinuhé Arroyo 氏によると、同社は年内に新しいセクターのグローバルクライアントとの契約をいくつか結ぶ予定だという。

デジタル化によって効率化・合理化できる領域はまだまだある。特にデジタルとの融合が進みにくい業界や職種については、ビジネスチャンスが大きい。業界特化のBPA(Business Process Automation)、RPA(Robotic Process Automation)はこれから確実に来る。

#コワーキングスペース #セラピスト

精神科医や心理学者、臨床心理士などメンタルヘルスケアに関わる専門家に月額制のコワーキングスペースを提供している。日程調整や請求など専門家の業務を効率化するツールや、患者と専門家のマッチングも実施する。Almaは物理的なスペースが必要ない専門家に対してもコミュニティメンバーシップサービスを提供しており、患者とのマッチングやイベント、請求サービスへのアクセスが可能になっている。
そこでコミュニティというユニークな価値を創出すべく、出てきた新たな潮流が特定の属性の人に特化したコワーキングスペースです。働く女性のためのThe Wing、インディーズゲーム開発者のためのGlitch City、作家のためのThe Hatchery Press、大麻業界で働く人のためのParagon Spacesなど様々なコンセプトが生まれています。

こうした空間ではイベントや顧客基盤の共有を通して、ビジネス的なメリットを享受できるようなコミュニティ形成が行われています。以下はAlmaの例ですが業務ツールの提供やオンラインでの顧客獲得支援など、コワーキングスペース側が専門家のビジネス支援を行っていることがわかります。またAlmaは専門家だけではなく、患者に対しても適切なセラピストとのマッチングという形で付加価値を提供できます。
一般的な町のクリニックでは患者は医師の選択肢はなく、マッチング精度という点では低いかもしれません。しかし専門家のコミュニティを持っていることで、豊富な専門家の中から最適なセラピストに出会える可能性が高まるのもこういったスペースの利点です。

イノベーティブなサービスがブームになり、マスに受け入れたなら、必ずその次には領域特化のサービスが流行る。マス→特化→技術革新→マス→…と時代は変遷していく。

インターネット、スマフォによる技術革新がひと段落し、マス向けサービスがある程度出揃った状況にある今は、特化型サービスが隆盛する可能性は非常に高い。

WeWorkがここまでムーブメントが起きると、もともとはWeWorkそのものに価値があったが、その価値が薄れてきた。「WeWorkに入りたい!」というニーズがなくなり、「コワーキングスペースで何をするか」に顧客の思考がアップデートされたためだ。

そこで本記事にもあるように、特化型コワーキングスペースは今後日本でもムーブメントが起きる可能性はある。

日本では地域特化が少しムーブメントになりつつあるが、それだと独自の価値提案としては弱い。どこまでいっても日本は東京一極集中だから、地域の中小としてやっていく分にはコアな価値が提供できて素晴らしいサービスとなるだろうが、スケールすることは難しい。(地域中小コワーキングスペースを束ねてOYO的なビジネスモデルにする線もあるが)

#送迎 #MaaS

Onwardは、数カ月前にサンフランシスコのベイエリアで高齢者が安全に目的地に移動するのを手伝うために設立された。UberやLyftと異なり、Onwardはドアツードアの往復の移動を提供し、孤立しがちな高齢者に自由を提供することを目的としている、とOnwardの共同創業者マイク・ルイス(Mike Lewis)氏はTechCrunchに対し語った。
Onwardは3タイプの顧客を抱える。運転ができなくなった高齢者、手術や眼科検査など医療的な理由で運転ができない人、そして家族や親しい人のために移動手段を提供できない介護者だ。
Onwardはまた、ドライバーが車椅子のたたみ方を知っていることを約束している。しかし一部のドライバーは電動車椅子の人のみ輸送できる。

Uber、Lyftのマス向け配車サービスからの、特化型配車サービス。

高齢者、障害者、介護者は、健常者とはニーズが違う。特に交通手段においては強いペインと大きなニーズがあるだろう。昔から日本でも「介護タクシー」は存在するが、それをスマフォと民主化によって、より手軽により安価に利用できやすくするというのは十分ニーズはある。

#クラウドソーシング #マーケットプレイス #地域

Umbrella は会員制のマーケットプレイスを通して、自宅に住む高齢者が近所の人たちとつながる手助けをしようとしている。
「シニア向け TaskRabbit」という感じもする Umbrella では、コミュニティに住む人たちに対し、会員登録とサービスの情報を呼びかけている。仕事は段ボール箱の移動から雪かき、電球交換、柵のペンキ塗り、落ち葉掃除、清掃など、何でもよい。このようなコミュニティメンバーを Umbrella では「ネイバー(近所の人たち)」と呼んでいる。通常、仕事は有償で時給は20米ドルだが、うち4ドルは Umbrella に手数料として支払われる。ネイバーは少ない報酬で仕事を請けることもできる。この場合は、近隣に住む低所得の高齢者向けの割安な仕事となる。

TaskRabbit、日本でいうココナラからの、特化型スキルシェアサービス。

専門的なスキルでそれを場所問わず提供するという側面については、マス向けのクラウドソーシング・プラットフォームは大いに活きるだろう。

しかしもっと生活に身近な課題の解決には活きない。ちょっとした家事や子育てなど、プロにお願いするまでもないけれど、自分でやりたくないがやらなければならないことは、人が生きている上でどうしても出てくる。

これまではそれをしっかりやることを「真面目」と評価されていたものだが、これからは「真面目に生きる」ことよりも、「効率的に時間を投資しリターンを得る」ことの方が重要な時代だ。

それによってこの領域のニーズは非常に大きくなる。イメージとしては「メルカリの地域スキル版」みたいなもの。地域住民が日常的な小さな得意を地域のために活かして対価を得る。プラットフォームとしてメルカリユーザ層を抑えることができれば、またひとつビッグビジネスになる気もしなくもない。

#AI #人工知能 #HealthTech

米国およびヨーロッパの病院から収集したCTスキャン、臨床データ、組織分析を含むデータを用いて機械学習を行い、数千もの医師の集合的な経験に基づく肺がんの早期診断および治療のためのソリューションを提供する。

臨床医は経験不足による見逃しを防ぎ、患者は無害な病変の過剰診断による不必要な検査コストの負担を防ぐことができる。
Optellumのソリューションは胸部CTスキャンに適用できます。そのため、高額な検診料を払わず、数千人の医師の集合的な経験に基づく「優秀な目」に診断してもらえるのです。

肺がん早期診断のボトルネックを解消し、かつ簡単に検診してもらえる仕組みを提供する同社の強みはオクスフォードに拠点を置き、臨床専門家のチームとトップテクノロジー企業出身のエンジニアを抱え、そして医療画像処理スタートアップのMirada Solutionsなどと協力することで生まれているそうです。

医療領域はもっともっとAIを活用すべきだ。

医療は入り口で問診による判断が非常に重要だ。もちろん病気によって異なるが、基本的には「早期発見早期治療」が基本。問診による判断ミスが人の人生を大きく狂わすこともある。

しかし、発見できなかったことを「判断ミス」と医者を責めるのもまた違う。そもそも「人間の経験則には限界がある」ことが前提で、医療は執り行われているのだから。

だとしたら、人間が不得意なところはロボットやAIで埋めればいい。特に診断領域にはAIは強い。

人間の経験則は、その人間の中にしか溜め込まれない。しかし、AIならば、インターフェースの数の分だけ経験則がデータとして溜まる。その後の患者の罹患状況や治療状況までログとして溜めることができれば、あとは学習させるだけで、人間よりも精度の高い「診断AI」が出来上がる。

人は人の強みを。AIはAIの強みを。「人は道具によって自らを進化させる生き物」だ。AIやロボットによって人は新たなステージへと登る。それがシンギュラリティだ。

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