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【台湾建築さんぽ】

台湾の建築に関して最もたくさんの記事を書いておられるのは、片倉佳史さんです。彼が台湾の日本統治時代の建物を紹介している本は、量も質もとても充実しています。
しかし、本として出版されるので、内容が日本統治時代の50年を主としており、日本の観光旅行者が台湾で訪ねたいと思うような建物を中心として紹介しています。

僕は台湾で建築設計者として働いていたこともあり、たくさんの現在の建築師を知っていますし、台湾の建築雑誌もよく見ます。また、街歩きをする際には、清の時代の建物や、中華民国の時代の建物も分け隔てなく、面白いものであれば注目して見ています。
"台湾建築さんぽ"では、そのような建築士目線で、僕の興味を惹く、台湾のさまざまな時代の建物やランドスケープを紹介しています。


【現代建築】

台湾で比較的最近計画/建設されている建物を説明しています。おおよそ、この30年以内の建物ですね。
僕の見立てでは、台湾での建築デザインが重視され始めているのは戒厳令が解除されてからです。それ以前は質実剛健、機能さえ満たされていれば良いという建物ばかりでした。文化的側面で自由な討論、実験が許されるのは、この政治的条件が必要であったように思います。
それ以降、台湾の建物は徐々にデザインに配慮するようになり、最近ではあっと驚くような斬新な建物もよく見かけます。
話題になっている建物だけではなく、歩いていて気になった建物なども含め、色々紹介しています。

【眷村/リノベーション】

これは、台湾の現在のデザインの潮流の一つです。日本統治時代の建物や眷村(国民党時代の軍人宿舎)を修復して、新しい商業施設、文化施設として再生しているプロジェクトがたくさんあります。
僕はこの流れは、過去を偲ぶノスタルジックな感覚と共に、コンクリートジャングルとならざるを得ない現代建築のアンチテーゼとして、低層でオープンスペースの多い昔の空間が、人々から好まれているのだろうと考えています。

【中華民国時代】

国民党が台湾に移って来て、軍隊により強権政治を行なっていた時代ですが、それでも建築的に面白い建物はいくつかあります。そういうものを見かけたら紹介するようにしています。

【日本統治時代】

日本統治時代は50年に及び、建てられた建物で今残っているもの、リノベーションされたものも枚挙にいとまがありません。行政施設、商業施設、木造宿舎などなど。実際に足を運んで見学した建物を紹介しています。

【清朝時代】

台湾の歴史的建物は明の時代にまで遡るものはほとんどありません。古くても17世紀、清朝による統治の時代までのものがほとんどです。この時代の建物は、城壁、寺廟、民家などさまざまなものがあります。

【街並み】

単体の建物ではないけれども、レトロな街並みやあっと驚く様な面白い場所もいろいろあります。

【ホテル】

僕はホテルマニアではありませんので、出張や家族との旅行などで、実際に宿泊したことのある、面白いホテルを紹介しています。

【カフェ / レストラン】

これは、実際に行ったことのあるカフェやレストランのうち、居心地が良いとか、内装に特徴があるとか、自分の感覚で面白いと感じたお店を紹介しています。

【バー】

台湾のバーは、インテリアデザインに凝ったものがいろいろあります。特にレトロチックなものが面白いですね。

【橋】

僕の印象なのですが、台湾にはデザインに凝った橋が沢山あります。恐らく、急峻な地形が多いので、橋を使うことが多くの場所で生活に密着しており、それが郷愁を誘うとか、生活の一部とかいう感覚があるのではないでしょうか。

【水利施設】

台湾では台風が多いこと、山がちな地形であることから、多くの治水 / 水利施設があります。また農業用水路の整備も清朝時代から、あちらこちらで行われています。

【ランドスケープ】

建物と合わせて、僕が大きな関心を持っているのがランドスケープです。台湾は日本と異なり、元々海の底であった土地が、プレートのぶつかり合いにあって海面より上昇隆起し、今も世界最速のスピードで変化をし続けている土地です。
そういう理由で、この土地では日本と異なったさまざまな様相を見ることができ、それが特殊な景観として興味深いものです。
また、台北は盆地で四周を山に囲まれ、月に何度も運動がてらハイキングを楽しんでいます。その際の風景も面白いもので、紹介しています。

【映像資料】

これは自分の写真ではありませんが、ネットサーフィンをしている中で見つけた、面白い映像資料を紹介しています。建物のデザイン、土地の形成、将来の都市計画などについての内容があります。

日本の、建築に関心のある仲間に

このグループは、台湾に観光に来る同業の知人に情報を伝えようとしたことから始まっています。台湾に既に4年も住んでおり、折にふれて街歩きをしていますので、様々な建物を見ています。それがたくさんの写真となって残してあったので、台湾に来る仲間たちにそれをまとめて紹介したいと考えました。実際にそういう友人 / 知人が来ると、自らガイドをかって出てツアーをすることもあります。

生活しているのが台北ですので、北部の建物とランドスケープの紹介が多くなっています。後は家内の実家が屏東なので、南部に行く機会も多いです。その他の地域は、目標を立てて見学に出向くことが多いです。

仕事柄、週末に仕事があることは少ないので、今後も気長に街歩きを続けて、建物とランドスケープの紹介をしていきます。


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