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植物性卵「UMAMI EGG」 2023年の振り返り&今年の意気込み🔥

はじめまして!UMAMI UNITED JAPAN 代表の山﨑です。弊社は「ONE TABLEで未来を創る」をミッションに植物性卵を開発しています。ヴィーガンやアレルギー等、様々なバックグラウンドを持たれた方がONE TABLEで食べる事ができる社会を創造し、その一食が社会にとってやさしい選択肢でありたい、という想いで創業をしました。

実はUMAMI UNITEDとしては1年前からnoteを発信しておりましたが、私個人としてもアカウントを開設する事に致しました。舞台裏や今後の取り組み、日々考えている事を発信する事で社内メンバーはもちろん、今後ご一緒するかもしれない未来の仲間やパートナーに向けて成長過程を見て頂ければ!という狙いで始める事にしました。

これまでの経緯は過去記事(UMAMI社 note)をご覧頂けますと幸いです。

  1. 【初投稿】植物性たまごの会社がnoteはじめたよ

  2. ネット広告大手 → メディアベンチャー → 『フードテックベンチャー創業』という異色のキャリアを振り返ってみた。

  3. 【海外創業】フードテックベンチャー、1年目を振り返る

さて、1本目のテーマですが、年明けという節目のタイミングという事もあり、ベタですが、昨年の振り返りと今年の動きについてです!


初体験!本格的な資金調達 💴

2023年はエッグショックに始まり、UMAMI社としてもシードからアーリーへの転換期という事で「今年は勝負の一年になる」という気持ちで新年を迎えた事を覚えています。

しかし、そうは言ってもまだシード期同然。コアメンバー、商品、実績など、どれを取ってもまだ未成熟。シードからアーリーへ、そしてPMFを達成する為の期間、どうしても運転資金や未来からの助言が必要になります。そこで、昨年1月に資金調達を実施する決意。ここから先の伴走者を探す旅に出ました。

その結果、シリコンバレー銀行破綻とのタイミングは重なるも、素敵なご縁に恵まれ、晴れて「Beyond Next Ventures(株)」と「(株)ジェネシア・ベンチャーズ」の2社から計2.4億円の資金調達を行う事ができました。

加えて、2023年12月には、農林水産省の補助金プログラム採択の発表をさせて頂きました。同プログラムは、スタートアップ5カ年計画の流れを受け、研究開発型スタートアップの大規模生産実証を下支えするプログラムとして発足。弊社は「日本の技術を活かした「植物性卵」の商用確立とグローバル展開」という内容で提出をさせて頂きましたが、採択された総額約9億円を有効活用し、「植物性卵の機能性強化」・「北米市場の本格進出」を加速させる予定です。

サラッと書いていますが、この過程には本当に色々な事がありました(汗)そもそも本格的なVCからの資金調達や公的機関からの大型調達も初めてです。スタートアップ(特にFounder)にとって「初めてだから」という言い訳は一切通用しません(笑)最近好きなワードに「なんとかする力」という言葉があります。スタートアップ、特にアーリー期にとっては、重要なスキル&マインドセットなように感じます。今後も「なんとかする力」は大切にしつつも、ステージの変化に併せて、管理体制(特に経理!労務!)や今後の資金調達体制強化を図っていきたいと考えております。(攻めの営業や財務ばかりに目がいっていたな〜と反省です)

フルコミメンバーが3.5名→9名に😲

組織体制にも大きな変化がありました。昨年の1月1日時点では、CEO 山﨑、CTO大場、HR 安藤の3名とポテンシャル枠のインターンの原という3.5名体制でした(0.5はフルではなくパートだった為)。それが今年の1月1日時点では9名体制に。CXOは変わらず私と大場の2名体制。加えて国内事業開発メンバーが4名、開発メンバーが2名、コーポレートが1名という体制になりました。ここにアメリカの事業開発メンバー(パート中心)が加わると10名以上の体制です。

これまでの7-8年のキャリアを振り返ると、大組織/マネジメント下で働くという経験を殆どしたことがありませんでした。どちらかというと個人事業主やフリーランスに近い働き方?に近かったかもしれません。その為、組織作りやマネジメントは私にとってゼロイチの体験となりました。先にも触れましたが、スタートアップに「初めてだから」は通用しません。とにかく見よう見まね、周囲の限られた情報も頼りにしながら組織作りに取り組んで参りました。その結果、正直、体制作りには色々なドラマがありました(し、日々試行錯誤の連続です)。

振り返ってみて、私自身の反省点と気づきを3点に絞ってみます。

① 自分ごと化足りてましたか?

正直、耳が痛い内容です。CEO、つまり「最高経営責任者」という言葉の意味を考えてみると、読んで字の如く、経営に関する最高(最後)の責任を取るということになります。事業の結果、組織の状態、開発の進捗…等 全てにおいての責任を持つということ。それがCEOの役割だと。「え?当然でしょ?」という内容なのですが、私自身、認識が甘かった部分があったなと、色々と考えさせられました(苦笑)。事業の進捗にビハインドがあったり、組織内で問題が発生した際に、正直「他責思考」になっていた部分があったなと反省をしています。採用/采配においても、事業においても、全て「それでいきましょう」と判断したのは(直接的にも/間接的にも)自分です。自分自身を変えることも難しいですが、他者や外部環境を変えるよりは余程簡単だなと(笑)。振り返って、この心構え自体に課題の本質が詰まっていたと感じます。

② MVVマッチングはより「ディープな相互理解」を!

弊社にもMission Vision Value(MVV)というものが存在します。(本題から逸れますので細かい説明は省きます)

【Mission】
ONE TABLEで未来を創る

【Vision】
グローバルフードテックカンパニーとして世界の食品産業のインテルになる

【Value(改訂中!)】

  • 全方位リスペクト

  • チャレンジ精神

  • まずやる すぐやる

  • コミュニケーションマスター

  • 自分ごと化

  • ロジカルシンキング

  • 超絶仕組み化

  • ウェルネスファースト

「採用時はMVVや組織カルチャーとのマッチングを重視しよう」という話は良く耳にします。弊社でも意識はしてきた部分ではありますが、深堀りが全然足りていなかったなと反省しています(ここは今も尚日々模索中のテーマです)。

乱暴な絵で恐縮ですが、「会社の方向性」と「個人の方向性」が限りなく近い方がマッチングとしては良さそうですよね。

創業者の場合、ほぼ一致(状況/ステージによる)
メンバーにおいても重なり(共感部分)が多ければ多い程、結びつきが強い状態

ここで注意したいのが、この重なり(共感部分)のマッチング度合いを図る上で、よりディープ(多面的/深層的)に相互を理解することが重要だという点。(当然と言えば当然 but 概念的に理解ができて腑に落ちました↓)

2023年読んで一番良かった本に「人を選ぶ技術(著:小野氏)」という書籍があります。この本で紹介されている「人物の構造」を「建物」で例える話が興味深く、少し紹介をさせてください。(興味のある方はYouTubeをご覧ください!分かりやすく解説されています)

1F「経験/知識」B1F「コンピテンシー」B2F「ポテンシャル」B3F「ソース・オブ・エナジー」

1F部分は経験、知識、スキル等の経歴部分。分かりやすく、見えやすい。ただ同時に変わりやすい部分でもある。一方、抽象度の上がるコンピテンシー(**志向)やポテンシャル(好奇心や胆力)、ソースオブエナジー(使命感や劣等感等の原動力)は分かりにくく、見えにくいが、変わりにくい部分だと筆者は説きます。

私はこの本を読みながら如何に「表面的な物の見方/判断をしているか」を反省すると同時に、会社/個人が中長期に渡って心地よく走り続ける為には、一面的/表面的ではなく、多面的/深層的に、よりディープな相互理解をすることが大事なことではないか、ということを学びました。まさに目から鱗が落ちる思いでした。

大前提、スタートアップは未知との戦いの連続。「朝令改」ならぬ「朝令改」のような状態が続きます。従って、変化に強い組織でなくてはなりません。事業打ち切りや突然の方向転換が伴った時に柔軟に対応できる組織でありたいと思うからこそ「ディープな相互理解」はこだわり抜きたいと思います。

UMAMI社愛用ツール!相互理解にマジでおすすめの1冊

③ 変化に強くある為の「アンラーンスキル」

過去の経験がそのまま生きる場合もあれば、逆に足枷になることも。そこで重要なスキルが「アンラーン(unlearn)」。既に持っている知識や価値観などを破棄した上で、新たに習得した知識を活かす学習方法ですが、言うは易く行うは難しです。しかし、今後、誰も経験したことのないような境地に入っていく為には、ディープな相互理解と同じく、拘りたいポイントになりました。

大手メーカーや人気カフェとのコラボ 🥚!

話はビジネスサイドに移ります。2023年は事業面でも大きなイベントが盛り沢山でした!中でも大手卵加工メーカーの「ケンコーマヨネーズ株式会社」との共同開発のリリースは一番のインパクトとなりました。UMAMI UNITEDの旗艦商品であるUMAMI EGGを活用して誕生した「まるでたまごのサラダ」。大手外食チェーンやホテルチェーンに向けた提案が続々と進んでおり、急増するインバウンド市場や学校給食市場から大きな期待が寄せられています。

その他にもJR東京駅 八重洲口近辺に出店している「TORIBA COFFEE」で提供されているVegan&グルテンフリーカヌレにもコア原料としてご利用を頂いています。東京駅に立ち寄られた際は是非ご賞味ください!

で、2024年どうする? 🤔

気がつけば4000字…書き出すと止まらなくなる性格に自分でもびっくり。最後に今年のフォーカスをアウトプットして終わりたいと思います。

① アメリカで成果を上げます
2022年末より準備を続けたアメリカマーケットへの挑戦。2023年、地味に6回もアメリカを訪問しておりました。それには訳がありました。先の説明の通り、日本国内においても様々なお引き合いを頂いており、今後の可能性を感じる一方、プラントベース、アレルギーフリーの市場が醸成されるまで、もう少し時間がかかるように感じています。一方、アメリカを始めとする欧米諸国は、日本の5年、10年先を行っている為、既に市場が存在します。2022年の6回の訪問を通じて、ベース顧客や現地のチームの素地ができ始めました。と、言ってもまだまだ種まきの段階でしたので、確実に花を咲かせるべく、今年はUS色を一気に増して本気で市場を取りにいきます!(前から本気でしたが更に本気に笑)

世界No1のヴィーガンレストランアプリ HappyCow創業者のEric氏
老舗ヴィーガンマヨネーズのFollow Your Heart 創業者 Bob氏

② 世界1の植物性卵にバージョンアップ
現在の植物性卵市場の課題(弊社を含む)は、既存卵の機能を完全代替できていないという点。例えば、加熱凝固点が異なったり、気泡性が不十分であったりと、お客様(工場やレストラン)が使用する際、かなりのカスタマイズが必要な点が課題として挙げられます。国内外において、卵を1対1で置き換えられる植物性素材のニーズはかなり高いものだと言われています。他社もまた狙いを定めている分野かと認識をしておりますが、弊社としても既存素材を大幅にバージョンアップさせることで、この顕在ニーズに応えていきます。現在の構想が実現できれば、自信を持って「世界1」と言える素材になると確信しています。

③ カルチャー醸成と経営幹部候補の採用で最強チームを創る!
MVVの浸透や人事評価制度・オンボーディング研修の改善による「カルチャー醸成」が一大テーマとなりますが、併せて、経営幹部候補の採用が今後の命運を握ります。現在のCEO/CTOの体制を強化し、COOやCFOといったCクラス人財との出会いに一層力を注いで参ります。その他にも管理体制強化の観点から経理や労務経験者(ポテンシャル含む)の採用も行なっております。

HRマネジャーと参加したIVSイベントにて

最後になりますが、私たちの取り組みに興味を持って頂けた方・共感を頂けた方は、是非ともこのNOTEにいいね・シェアを頂けると嬉しいです!少しでも多くの方に情報を届けたく、ご協力頂けますと幸いです!


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