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【海外創業】フードテックベンチャー、1年目を振り返る

初めまして!UMAMI UNITED CEOの山﨑と申します。弊社は創業1年目のフードテックベンチャーで「植物性の卵🥚」を開発しております。

植物性卵?何それ?という方は弊社安藤が書いた会社紹介記事をご覧くださいませ。

今回の記事のテーマはズバリ「海外創業」についてです。現在、コアメンバーは日本人ですが、投資家・事業パートナーは海外(ドイツ、シンガポール、アメリカ)におり、法人もシンガポールに登記しているため、海外創業経験者の端くれとして、自分が体験したことを発信できればと考えております。「フードテック」「海外」「起業」に関心のある方にとって、何か一つでも参考になる情報をお届けできれば幸いです。

UMAMI UNITED EXPO初出展!

海外創業に至った経緯

「最初からグローバル企業を目指していたから」と言い切れればカッコいいのですが、半分本音で半分建前です。

創業の想いを語ったら長くなるのでまた別記事で書こうと思いますが、抽象度MAXで表現すると「グローカルな社会貢献」が私の起業テーマです。グローバル目線では食でイノベーションを起こすことで食糧問題や気候変動解決の一躍を担いたいし、ローカル目線では日本が持つ資源をグローバルで活用することで、成長産業を作り日本経済の発展に貢献したいという想いがあります。

その意味では創業前から薄らと海外創業を意識していた部分もあったかもしれません。が、実際は『創業前に参加した海外のフードテック特化型のアクセラ(起業育成プログラム)の出資条件だった』というのが答えになります。

ちなみに参加したアクセラプログラムは「ProVeg(ドイツ)」や「Big Idea Venture(シンガポール)」という団体が主宰するプログラムで、フードテック(特に代替食品)業界の登竜門のようなプログラムになりますので、ご興味のある方はチェックしてみてください。

日本人初参加となりました
ドイツ、オランダ、ブルガリア、エストニア、イスラエル、インド等、世界各国のスタートアップが参加!

両プログラムとも、出資が伴う内容になっており、契約締結のタイミングで投資責任者の方から「日本企業に投資前例がない」「スタートアップ投資家が集まっているエリアで創業したらどうか?」というアドバイスを頂き、半ば強制的に海外創業を選ばざるを得ない方向に(笑)。ただでさえリスクの高いアーリー投資なので、慣れない条件(日本の法律、税制度 etc)では投資したくなかったのかもしれませんね。

色々と調べた結果、結論「シンガポール」に登記をすることに致しました。政府がフードテック・代替タンパク質に720億ドルを投資しており、また世界で初めて培養肉の販売を認可する等、シンガポールは「フードテック先進国」になりつつあります。その環境に身を置きたかったというのがシンガポールにした理由です。

シンガポールのFOOD EXPOにて
世界各国からメディア、ビジネス関係者が集まっていました

海外創業して良かったこと

フードテックベンチャーのミートアップ in シンガポール

海外創業して最も良かったと感じる点は「成長エコシステム」に参加することができた点です。遠いようで近い話になりますが、中田さんのYOUTUBE大学「気候変動と脱炭素ビジネス」の講座を引用させて頂きます。

「EUを中心に脱炭素に向けたルール作りがされている」(16:50)

面白いことに、フードテック、代替食品のスタートアップ界隈においても、同じことが言えると思っております。欧米を中心に方針決定がなされ、最短でビジョンを達成すべく、人・金・物・情報を集中させて、効率よくビジネスが行われています。(一例ですが、2022年11月、アメリカで培養肉に初の食用認可が下り、培養肉ベンチャーへの投資が加速しています。)

UMAMI UNITEDもシンガポールで創業し、2つのアクセラに参加したことで、その恩恵を預かっています。

例えばですが、某米系大手ディストリビューターのTOPに繋いで頂いたり、招待制のピッチイベントに参加させて頂いたり、チャンスは豊富で平等です(それを掴むか(掴めるか)はもちろん自分次第)。また、海外のバリエーションの基準値(スタートアップの企業価値算出)は日本に比べて高く、投資環境も整っています。グローバルでチャレンジをしたい人にとっては、人・金・物・情報等の経営リソースが揃っている「成長エコシステム」は宝の山です。

ただ、もちろん良いことだけではありません。次に「大変だ」と感じた部分について触れてみたいと思います。

海外創業して大変だったこと

ベタな内容ですが「カルチャー、言語の違い」には苦労してます。当然ですが、全てのやり取りは英語や中国語が中心になります。中でも大変なのは投資家プレゼンです。日本語でもやったことがなかったのに、いきなり英語でプレゼンをするのはなかなか痺れる経験でした。ちなみに初回の投資家プレゼンは…投資家が言っていたことの半分も分からなかった気がします(笑)。

専門用語も多く、概念を理解するのに時間が掛かりましたが、回を重ねるごとにポイントを掴み出して、少しずつ慣れていきました。(周りの起業家友達から海外の資金調達に関する質問を受けることが増えてきたので「海外資金調達」の記事も書いてみたいと思います。)

アメリカのピッチイベントに参加した時は、時差で朝4時にプレゼンをすることに😅

あとは実務的な所でいうと、現在シンガポールと日本の2拠点運営のため、ダブルコストが掛かったり、税制度や法律等の違いを理解するのに苦労することもありますが、総じて大変だったと感じることはそこまでなく、むしろ良かったと感じる方が何倍もある印象です。(私の場合本当にラッキーで、素晴らしい弁護士や税理士の方との出会いがあったのが大きいです)

今後について:2023年「アメリカ」へ

UMAMI UNITEDはB2B企業のため伝わりにくい部分もあるのですが、お陰様で日本国内でも取引数が伸びてきております。(下北のコラボ店舗にまだ行かれたことがなければ是非足を運んでみてください!)

しかし、スタートアップとして加速度的な成長を目指すとなると、2023年以降、成長角度を何10倍にも上げていく必要があります。そこで社内メンバーと様々な観点から議論をした結果、「成長市場(アメリカ)にいくしかないようね」という結論に至り、来年は「アメリカ市場」に大きく舵を切ることに致しました。

2022年12月上旬、CTOの大場と2人でアメリカ 西海岸を訪問してきました。あまりにも濃い内容だったので詳細は別記事にまとめさせて頂きますが、世界最大級の経済大国であり、温室効果ガス排出国であるアメリカの中でチャレンジすること。円安、値上げに喘ぐ日本から、インフレ真っ只中の国に飛び込んでいくこと。失われた30年世代として育ってきた私としては意義深さを感じます。

最後になりますが、アメリカ 西海岸進出計画を進めるに際し、事業開発メンバーの方を募集しております!アメリカ最大の経済圏でありトレンドの発信地である西海岸(LA、サンフラン)で食を通じてイノベーションを起こしたい、世界を変えたい!という方にはとっておきの舞台だと自負しております。少しでも興味を持って頂けたら以下より詳細をご覧くださいませ〜

今後UMAMI UNITEDでは毎週、社内メンバーによる情報発信を行なって参りますので、NOTEのフォロー、シェアを宜しくお願い致します^^

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