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12. 目標管理制度の歴史⑤ MBO とは何なのか?

ドラッガーは「マネジメントの役割は3つある」と言っており、それらを前回の記事に書きました


今回からは、いよいよMBOです!



パワポ1枚サマリー

筆者作成


MBOとは何なのか?

Management by Objectives and Self-controlの略がMBOであり、日本では目標管理として訳されて、大きく広がりました

Management:マネジメント
Objectives:目標
Self-control:自己管理

『The Practice of Management(日本語訳:現代の経営)』という本の第11章がManagement by Objectievs and Self-control (目標と自己管理によるマネジメント)です

MBOの大元は、ドラッカーの本での、一つの章だったのですね


MBOという言葉はよく知ってたものの、全く知りませんでした

さて、ドラッカーがMBOで重視したのはこの2点に集約されます

  • 個人目標と組織目標をアラインさせること

  • 個人目標を達成する上での自己管理


みなさんの会社で実施されているMBOとどこが同じで、どこが違うでしょうか?


ノルマ型の会社も多いと聞きますが、ドラッカーが本来意図したものとはかなり離れた形で日本で、いわば誤った形で広まったようです

ドラッカーのMBOを、自分なりに言い換えてみますと、



MBOとは、組織目標を達成するために、自己の目標を設定し、そしてその個人目標を自律的に管理して成果につなげる手法


期末までに〇〇〇万円の売上必達という、気合いと根性でプレッシャーを与える上意下達タイプの管理ではなく


〇〇〇万円を達成するために、従業員自身が自律的に管理をしていくのです


本では、ドラッカーはこのように書いています

目標管理の最大の利点は、経営管理者(マネージャー)が自らの仕事ぶりを自ら管理することが可能になることにある。自己管理によって、適当に流すのではなく、最善を尽くしたいという強い動機がもたらされる。より高い目標とより高い視野がもたらされる(中略)

したがって目標管理は、マネジメントの方向付けや仕事の一体性のために不要だったとしても、自己管理を可能にするため必要である

『現代の経営(上) 』 P.F ドラッカー 上田訳 p196


では、自己管理ってどういうことを指しているのでしょうか?


自己管理なので、上司の関わりは不要なのでしょうか?


次回以降は、目標の設定、上司の関わりなどを見ていきます


最後までお読みいただきありがとうございました!






 

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