『全知無能の神に代わって』第六話「画策」
「あーいいなあ」
目の前に広がる粗末な朝食に、シャオはため息を吐いた。
「この野菜クズがちょっと入っただけの薄味スープとか、歯ごたえのありすぎるパンとか……なんというか、つつましいというか、質素倹約な感じ?」
「食べられるだけありがたいと思いなさい」
向かいに座るリリエルは冷然と言い放った。その前にはシャオと全く同じ献立が広げられていた。
「にしたって、もうちょっとあるだろ。魚とか肉とか」
「朝はパンとスープで十分。それ以上は腹の驕りよ」
「盗賊ギルドの雑用の食事より貧相