なぜ「引き寄せの法則」通りにはならないのか?
ひろ健作です。
よく、スピリチュアリストなる人などや成功者が、
「なると想っていたからそうなった」
「引き寄せたんですっ!」
「ワクワクしてたからです」
だからそうなった! と言うことがあります。
神さまに祈っていたから、祈りが通じた。
宇宙人とチャネリング(交信)し、メッセージを受け取ったから。
2021年は始まりの年です。我々地球人が目覚めのときです。
こうしたメッセージがユーチューブなどで声高に叫ばれると、あたかもそうなるかのように感じ、信奉する人がいます。
たとえば、ダリル・アンカがチャネリングして呼ぶ宇宙人、バシャール。
エスター・ヒックスがチャネリングして呼ぶ宇宙人、エイブラハムなどのメッセージがそうです。
前者は「ワクワクすることをすればいい」
後者は「心地良いことをやりなさい」
そうすればものごとは流れるようにうまくいく――と言います。
まさに、
引き寄せの法則!
です。
じつはこの教えは120年前、アメリカではやり出した考えで、ニューソート理論に端を発してします。
ニューソート理論というのは、宗教とはひと味違った考えで、ひと言で言えば、「想い願えば、実現する」という教えです。
当時、自動車王だったヘンリーフォードはこう言いました。
「できると想えば、できる。できないと想えばできない。どちらも真実だ」
と。
また、ニューソート理論の推進者だったひとり、ディヴァイン・サイエンス協会の牧師 ジョセフ・マーフィーも、
「想えば叶う」
と言っていました。
じっさいマーフィーは、祈りで難病を救ったこともあり、たしかにそういう意味では、効く教え、だと言えます。
しかしながら、信じやすく、疑いやすい私は、こうした自己啓発の教えをいくらやってもうまくいきませんでした。
いくら信じ、アプローチしても、うまくいかなかったのです。
・カッコよくモテるトークを身に付け、話す――けれどもモテない。
・できる男となるようバリバリと仕事をする・・・・・・けども評価はイマイチ。
・心地良いことをする。自分は大きな存在だとイメージする――しかしそうはならない。
こういうことが続いたのです。
そのときに私は、何か、成功者や成功法則が言っていない何か、が隠れているのではないかと想ったのです。
宇宙人や神さまさえも知らない、隠された法則があるのではないかと想ったのです。
そして遂に、その真実を解き明かすことに成功したのです。
宇宙人ジニーも知らない、引き寄せの真実
じつは、2007年あたりに世界で大ヒットした「シークレット」引き寄せの法則というものがあります。
当時、オーストラリアのTVプロデューサー ロンダ・バーンが、離婚し、悲しみに打ちひしがれていたときに、片づけていたものの中に、ある本を見つけ、そこに書かれていた真実に衝撃を受け、一つひとつ確かめていくうちに、次々とメンターたちが現れ、願望が叶っていった、という物語です。
じっさいにそれは機能していて、「思考は現実化する」という法則(昔からあったもの)をバーンが再発見して、再定義した。しかもDVDという映像を使って効果的にPRしたため、本だけで売る何倍もの威力を発揮しました。
ただここで問題が生じます。最初に接触したジェリー・ヒックス&エスター・ヒックス夫妻の教えの「宇宙人 エイブラハムとコンタクトする」という点がTVプロデューサー的にスピリチュアル過ぎ、問題だとなり、登場させることができないと判断したのです。
そのためヒックス夫妻は最初の映像では登場するのに、次の映像では削除されてしまいました。そんなことは望んではいないはずなのに、そうなってしまったのです。まず私はそこに何かヒントが隠されている、と想いました。
もちろん彼らのマスター、エイブラハムならこう言うでしょう。
「それもすべてより良いことになるための選択です」
「選択した瞬間は間違っていたと想えるでしょう。けれどもそれもひいてはステージが上がるためのものです」
と。
もちろん私たちも、クライアントに、そのようなものの言い方をすることはあります。
「別れたのは次の出逢いへとつながるきっかけだったのですよ」
「一見悪いと想えることでも、そこで気づくことができたのだから、結果よかったのですよ」
そういうのは、一種の救い、やさしさでもあるからです。けれどもその一方で、安易にそういうことは言わないようにもしています。
たとえば、
「病気になったのも、よかったのですよ」
ではなく、
「病気になった、ということは何かがズレていたのかもしれません。今回のケースでは、上司の攻撃をまともに食らっていた。その影響をモロに受け、からだにダメージを負ってしまっていた。だから体が悲鳴を上げて、体調を崩したのです」
「うつになり、3日入院し、点滴をして治ったばかりだから心配、ということですね。大丈夫。あなたの場合は言いたいことが言えていないからです。言いたいことをここで思いっきり言ってみてください。そうすれば元気になれますよ」(セミナー受講者。先輩の厳しいベッドメイク指導にやられ、参っていた。そこで「私だってやってます!」と思い切り言ってもらった。その瞬間、先輩役をした女性は圧倒された。その結果彼女は「なんだか元気になりました!」と言い出し、3週間後、友だちだと想っていた男性から「好き」と告白される。その後結婚し、3人のお子さんに恵まれる。)
とまぁこのように、一つひとつのケースで読み解いていくようにしているんです。
さて話を戻して、シークレットでの映像を観てみましょう。
そしてこれがエイブラハムの消されたファーストバージョン
どちらも映像としては秀逸で、信じればそれなりの効果が見込めます。じっさい「引き寄せの法則」を信じて実践することで、願望は遅かれ早かれ叶うというのはある程度の真実だと言えるでしょう。
そしてもうひとつ、バシャールの映像
これらに言えることは、その人が観たり感じたりしていることそのものが現実であり、真実だということ。つまりその人がそう想い、感じているのなら、それが現実なのですよ、という意味です。
じっさい、トラウマ(捨てられる)という想いがあるとします。そうしたら結婚しても「いつか捨てられる」という想いがあります。そうしたときにふと、夫の行動が不審に感じ出し、問い詰めます。
問い詰められた夫は、妻に嫌気がさします。嫌気がさした夫はほかのところへ癒しを求めます。そんな夫の心のすき間に癒し系の(ホントだったら妻のほうが支えてくれるのに!)女性の元に走ります。走って行ったときに妻が夫の不審な行動に気づき、問い詰め、シラを切る夫と大喧嘩になります。
そして決定的な証拠をつかみ、突き詰めます。そうなるともう夫は逃げられません。売り言葉に買い言葉、バトルになり、冷戦、家庭内別居状態から離婚、その結果、
トラウマ(思考や感情)が現実になった
というわけです。
その意味では、引き寄せの法則はあるし、正しいということになりますね。
しかし実際には、その人と当事者だけの問題以外の問題ということがあり得ます。実際にどういう例があるのか、これから解き明かしていきましょう。
・・・・・・つづく
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