落語と無縁だった私が落語会を主催するようになるまでのお話(その1)
2020年まで落語とは無縁だったと言ってもいいこの私が落語会を主催するようになるまでのお話。
シリーズ第一弾。
長くなるので何回かに分けてお伝えします。
このシリーズは完全不定期なので気長にお楽しみ下さい。
◾️落語にハマるまで
エンタメと関わり続けた日々
「桂蝶の治ひろしま落語会」を立ち上げるまで
私はもちろん落語会を開いたことなどありませんでした。
それどころかその3年前まで落語とは全く無縁の生活を送っていたのです。
外に出るより家にこもって本を読んでる方が好きだった子ども時代
帰国子女の友達の影響でアメリカンカルチャーにのめり込んだ中学時代
陸上部のマネージャーとして部活に明け暮れた高校時代
卒業が危ぶまれるほどバイト三昧だった大学時代
海外ドラマと音楽に夢中になり始めたのもちょうどこの頃。
そんな洋書が好きで洋画が好きで洋楽が好きだったこの私がその後突然どっぷり和の世界へと足を踏み入れるのだから人生って本当に不思議です。
そして社会人になってから演劇を始めることになるのですが
当時は役者だけでなくありとあらゆるスタッフを兼任していました。
色々と大変なこともありましたが、その頃の経験は
「これだけは誰にも負けない!」と胸を張れるものが何一つなかった私に「色んなことが、ちょっとずつ、そこそこできる」という
何だかよく分からない長所をもたらしてもくれました。
実はそれがコンプレックスだったりもするのですが、今はそれがとても役に立っています。
さて、落語会を主催したことがなかった私ですが
それまで全く何もしたことがなかったかと言えばそういう訳でもなく
月に1〜2度、音楽喫茶ヲルガン座でイベントのボランティアスタッフをしながら
時々音楽ライブを主催したり、子ども向けのワークショップを開催したり
なんてことをしていました。
ただ、それも2017年からなのでイベントの制作に携わるようになってからはまだ6年ほどの新米です。
イベント制作を始めるまでの私はと言えば、演劇からはすっかり足を洗い
完全にドロップアウトした生活を送っていました。
そんな人間をいつの間にか上手に引き戻す方っているもんですね。
戻って来いと言われた訳でも、何かに誘われた訳でもありません。
ただ、人を紹介されたのです。
その出会いが結果的に私をまたエンタメの世界へと導いていく訳ですが
それはまた別の話。
イベントを創ることの楽しさを知る
先程もお話した通り、私がイベントを主催するようになったのは2017年のこと。
そのきっかけは決してポジティブなものではありませんでした。
私には大好きなバンドがいました。
バンドが活動休止してからもずっと音楽は聴き続けていたし
いつか必ず再開すると信じていました。
でも
その願いは叶いませんでした。
2016年、バンドのボーカルが病気で帰らぬ人となってしまったのです。
全てはその喪失感と後悔から始まりました。
「いつか、そのうち、なんて言っていたら叶わなくなることがある。
会えなくなってしまう人がいる」
とても激しい衝動でした。
今現在もこの想いが私を突き動かす原動力となっていることは間違いありません。
大きなターニングポイントでした。
「いつか広島にも来てください!」
SNSでそんなコメントを残してみても
「よし、じゃあ行くか!」なんて簡単にはいかないことくらい分かっているのです。遠い遠い夢のようなものでした。
ちょうどその頃、一緒に食事をした方から友達が大好きなミュージシャンを広島に招きライブを主催したことがあるという話を聞きました。
一般人でもそんなことができるのか
最初にそう思いました。
いや、できたとしても私にできる訳がない。
そもそもそんな力も自信もない。
でも、今やらなければきっと後悔する。
そんなとりとめもない想いが駆け巡ります。
広島にお呼びしたいと思った方。
その方はバンドのギタリストであり
亡くなったボーカルの方の実の弟さんでもありました。
当時のことについては以前こちらに書いたのでご興味ある方はどうぞ。
こうしてスタートしたイベント制作の日々。
そんな私がイベントで一番幸せを感じるのは帰っていくお客様の幸せそうな顔見る瞬間です。
その瞬間に立ち会いたくて今も続けているのかもしれません。
そして、そこから数年。
自分が主催するイベントの企画を続けていく中で
私は一つの壁にぶち当たっていました。
一回ごとに仕切り直しとなる単発のイベントでは
反省点や気づきをフィードバックしていくことが難しい。
長期的な目標を立てて計画していける継続的なイベントをやってみたい。
そんなことを考え始めたちょうどその頃
世界を一変させたコロナ禍へと突入していったのです。
そして自粛生活の中で運命の出会いが待っていた訳ですが
なんと、お時間が・・・
ということで、続きはまた。
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