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土砂降りの波上宮

琉球八社のひとつであり、沖縄総鎮守の波上宮

琉球八社巡りのはじまりに相応しい「なんみんさん」に行ってきました。

自宅を出た時は、快晴だったのに、波上宮に近づくにつれて、雲行きが怪しくなる。なにやら雨が降りそうだ。今日は晴れ予報のはずなのにー!

ぱらぱらと雨粒が落ちてくる。急ごう。

護国寺と隣り合わせの波上宮。間違わないように、鳥居を確認して、一礼してから鳥居をくぐる。お邪魔します。

手水舎で手を洗い清めていると、
いよいよ雨が降ってきた。

境内の樹木の下で雨をしのぐ。
少し濡れるけれど、それも心地いい。

沖縄でよく降る通り雨のはず。
少し待てば、おさまるはず。

ぱらぱら。しとしと。しとしとしとしとしとしと。

どしゃーーーーーーーーーーーー!!


うおー土砂降りじゃないかーーー!!

手水舎に戻り(といっても、ほんの3歩くらいだけど)、手水舎の屋根の下で雨宿り。

凄いな。

神社を参拝する時に降る雨。なにか意味があるのかな?

調べてみると、いくつか説があった。

陰陽五行説では、晴れた日は陽の気。雨の日は陰の気が強い日とされていて、陰の気で満ちてしまう天気の悪い日の神社参拝は、良い気が流れない為、あまりよくないとされているらしい。

かと思えば。

神社の境内に入った時に、雨が降ったり、逆に雨が止んだりした時は、神様に歓迎されているという「歓迎の雨」説もあった。

ふむふむ。
神様に歓迎されていたと思いたい!

神社でお参りする前に降る雨は「禊ぎ雨」と言われており、穢れを流すために神様が降らせる縁起のよい雨という説も。

私の穢れを浄化してくださり、ありがとうございます!禊ぎ雨を少し浴びて自分の穢れを流してからお参りすると効果的とのこと。樹木の下で、濡れながら待ったことも、意味があったのだ。

濡れながら、雨が止むのを待つ。

また、参拝中に「人払いの雨(雨払い)」が降るのは、神社から人を減らし、神様が参拝者の願いをゆっくり聞けるようにしてくれた証という説も。

実際、他の参拝者の方々も、それぞれが雨宿りをしながら待ち、拝殿に立ってお参りをする間は、それぞれが譲り合い、ゆっくりと参拝できていた。私も、ゆっくりしっかり神様にご挨拶をすることができました。

それは、土砂降りの雨が降ったおかげです。

今回、波上宮に参拝して、私がしたかったこと。
それは、波上宮の神様はもちろん、沖縄の神様へのご挨拶だった。

茨城から沖縄へ移住し、土地の神様にご挨拶をしたかった。だいぶ遅くなってしまったけれど、4年越しのご挨拶が叶い、ほっとしました。また参拝する際には、雨を降らせてくださった事への感謝をお伝えします。

波上宮へ参拝し、神様へのご挨拶を済ませてから、ふと思い出す。

沖縄の神様へのご挨拶、すでにしていた。

うるま市にある浜比嘉島のシルミチューと、アマミチューの墓で。南城市にある斎場御嶽で。津堅島のホートゥガーでもしている。

なんで忘れていたんだろう。
ちゃんとご挨拶できていて、よかった。

琉球八社に祀られている熊野権現ではない、沖縄の神様といえば。

琉球開闢(かいびゃく)の祖神。
女神アマミキヨ(アマミチュー)と男神シネリキヨ(シルミチュー)。

イザナミとイザナギみたいだ。

(琉球開闢の伝説はいくつかあるらしいけれど、)琉球神話によると、女神アマミキヨは、日神(天の最高神)に命じられて、ニライカナイから久高島に降り立ち、琉球の島々を創ったと言われている。

そのため、久高島は「神の島」と崇められている。

そして、アマミチューとシルミチューは、ともに浜比嘉島に降臨し、子孫を増やしたのが琉球の始まりと伝えられている。そのため、子宝祈願に訪れる人が多いそうです。

浜比嘉島には、「アマミチューの墓」や「シルミチュー霊場」などの聖地がある。私がシルミチューと呼んでいるあの場所は、アマミチューとシルミチューが住んでいたと伝わる洞窟だったと知る。鳥居があるから、シルミチューに神様たちが祀られているのかと思っていたけれど、アマミチューの墓に祀られていると知る。どちらも神聖な場所であることに変わりはない。

浜比嘉島は、久高島に次ぐ「神の島」として崇められている。

私は、シルミチューの鳥居をくぐり、御嶽につづく階段の光が好きだ。

シルミチュー

晴れた日に参拝すると、108段あるとされる階段には、木々の木漏れ日が降り注ぐ。その階段の中腹の光が、なぜかちょっと異なる。色なのか。光の強さなのか。理由は分からないけれど、まわりの光とちょっと異なる彩色をみせることがある。それが不思議で、異界に来たみたいで、私は好きだ。

琉球開闢の神様も、熊野権現さまも、国を生み出した神様たちだ。名前は異なっても、同じ神様なんだろうなと、現代人の私は思う。そして、どの神様も尊い。竈神(火神)も、産土大神も、少彦名神も。

そして、名前こそないけれど、御嶽(うたき)や磐座(いわくら)といった自然そのものに、神聖さを感じられる感性が自分に育まれていることが、嬉しく、誇らしい。

磐座信仰(茨城県堅破山の太刀割石)

波上宮を参拝後、おみくじを引く。

波上宮のおみくじは、日本語と英語の二ヶ国語表記。さすが!

おみくじ=A Written Oracle!

私の運勢は、小吉でした!
健康や恋愛や縁談などなど、気になる運勢はあるけれど。

転居(やうつり)「其まゝ居るが安全」

まだ、沖縄に居ていいよ。


沖縄の神様に、受け入れてもらえたみたいで、嬉しかった。

いつ引っ越すべきか。
いつもどこかで迷っているけれど。

わたし、もう少し沖縄にいます。

琉球八社巡りは、はじまったばかり。

狛犬がシーサー!

★琉球八社について調べてみた。

★琉球八社「普天満宮」

★琉球八社「沖宮」

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