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イーサリアムのデジタルゴールド化、しかし実用ブロックチェーンとしてはオワコンに。
新年3連作の2本目です。ブロックチェーンとエンタメの現在地と2021年の見通しを説明するために、ブロックチェーンを使ったデジタルアイテムの歴史をご紹介します。
1.歴史
・2017年にERC721というイーサリアム上でデジタルアイテムを扱う規格が導入され、Dapper Labs社よりデジタルの猫を取り扱うCrypto Kittiesがリリースされ高値がついた事で世界的に大きな話題を呼びました。
・2018年にデジタルアイテムの取引所であるOpenseaがリリースされる事で流動性がうまれました。
年末に弊社により本格的なゲーム要素を持ったMy Crypto Heroesがリリースされ2019年に広がりました。
・2020年前半に上場ゲーム会社の資本によるゲームが複数リリースされました。
・2020年後半はDeFi(分散型金融)と呼ばれる金融取引のアプリケーションが盛り上がりを見せた影響でGasと呼ばれるネットワークの取引手数料が高騰し、デジタルアイテム取引量が減少しブームが一旦落ち着きをみせたと共に、現在のプラットフォームの限界が明らかになりました。
2.プラットフォームの課題
基本的には遅い、高い、難しいといった初期にインターネットが抱えていたような問題と同じです。
・ネットワーク処理能力(スケーラビリティ)
処理能力がまだ不十分な事に加えてゲームもアートも金融取引も同じイーサリアムというネットワークを主として使っているため、金融アプリケーションがもりあがるとゲームのアプリケーションの取引にも影響します。
・ネットワーク手数料高騰(ガス代問題)
ネットワークのサーバーの運営報酬として、ネットワーク手数料が必要な仕組みであるため、取引を通すためには混線時に高い手数料が必要になります。
・UX/UI(ウォレット管理)
ウォレットと呼ばれる管理ツールでデジタルアイテムや暗号資産を管理します。UX/UIや管理が煩雑なためユーザーの離脱が大きくなっています。
3. 2021年に起こる変化
2020年の課題を解決してブロックチェーンのユースケースの普及に向けた動きが進みます。
・新プラットホームの本格始動
市場規模拡大に向け、2020年のDeFiブームによって露呈した既存プラットホームの限界を解決する動きが出てくると思います。
プラットフォームが整わない限りキラーアプリは出てきません。スマートフォンもブラックベリーでは不十分でiPhoneとAppストアがあってアングリーバードが出てきました。
ネットワーク処理能力問題に対してゲームに特化したブロックチェーンなどの独自チェーンの登場と、ネットワーク手数料高騰問題に対してセキュリティの担保としてのオンチェーンの利用/オフチェーン取引の活用によるガスレス化、UX/UI問題に対して、Facebook、LINE、Kakao TalkなどのSNSと連動したブロックチェーンの本格始動が起こると思います。
・金融との融合
グローバル(特定の国の規制に縛られない分散型の世界)では暗号資産を活用しDeFi(分散型金融)と融合した新たなユースケースが出てくると思います。
・ブロックチェーンを用いたデジタルグッズ販売と2次流通市場の拡大
暗号資産を用いたビジネスモデルの場合、法務、会計処理、税務面の縛りがあるため、国内ではIPを活用したデジタルグッズの販売と、2次流通ビジネスモデルの開発が進むと思います。
ブロックチェーンを活用したデジタルアイテムのビジネスモデルは未成熟かつ小規模であるため、弊社では大手企業の参入障壁を下げ、グローバルで勝負できるプラットフォームの整備、ブロックチェーン活用ビジネスの一般化、ブロックチェーンならではのUX/UIの開発に取り組んでいます。次は2021年の弊社の取り組みについて書きます。
2021年は、一旦イーサリアム上の汎用アプリ開発は落ち着き、それぞれの分野に特化した次のプラットフォームでアプリケーションが本格稼働を始めるでしょう!
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