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「頑張ってる」と言いたくなる子供を増やし、「頑張ってる」と言ってしまう大人を減らすことで、社会にもっと花を咲かせたい

こんにちは!株式会社ベーシックの林(@hiromasa_h)です。自分の子供にさまざまなことを教えるなかで、少し悩んだテーマについて書きたいと思います。

テーマは、子供から大人に成長する中で、「頑張ってる」の役割をどう変えていくのか?ということです。

子供の「頑張ってる」は大事だと思う

子供時代には、目標に向かって、「頑張ってる」を継続する、その習慣を身に着けることが重要だと思います。

子供にとって自己ベストを更新したり、何かで賞がもらえたときには、そのベストのレベル感や、賞の凄さに目がいってしまうことが少なくありません。そのため、私としては、その成果よりも「頑張ってる」ことを継続してきたことを褒めて、頑張ることそのものが価値なのだと、日々伝えるようにしています

「頑張ってる」習慣が身につく前に、記録の達成や賞を獲得することを目的に置いてしまうと、結果が出なかった場合に,諦めがちになってしまい、「頑張ってる」価値そのものが浸透しないのではないかと思うからです。

大人の「頑張ってる」は必要ないと思う

社会に出て10年以上が経つ中で思っていることがあります。仕事においては、「頑張ってる」かどうかはどうでも良くて、求められた、あるいは自分で設定した成果レベルを達成したかどうかが重要だと思うんです。

なぜなら、仕事において、

・頑張ったが、成果が出ていない人
・頑張っていないが、成果が出た人

の両者を比べた際に、後者を評価する必要があるからです。

それなのに、仕事で「頑張ってる」というフレーズを用いて、自分あるいは部下を肯定する癖がついてしまうと、成果が伴わなかったりしても、「まぁ、頑張ってるからしょうがない。」と言ってしまい、チームを成功に導けないビジネスマンとなってしまいます。

「頑張ってる」ことが目的化しているなぁ。と。

子供時代には「頑張ってる」ことが目的でも良いけど、大人(社会で勝負する人)は、成果を目的にすべきです。

その手段として「頑張ってる」という過程があっても良いとは思いますが、手段と目的が逆転し、「頑張ってる」という過程自体が目的となってしまうことはおかしいですよね。

もっと難しいのは、「頑張ってる」というプロセスを極力無くしていける人のほうが、高い成果を残せる場合が多いのです。

「頑張ってる」を無くそうとする人は、現状の仕事をもっと仕組化して半分の時間でできないか?と考え、テクノロジーを活用したり、時間の使い方を考えたり、社外に業務をアウトソースできないかなどと考えたり、成果につながる仕事にフォーカスする癖がついています。

また、表彰などで選ばれた際のコメントも、「連日遅くまで頑張りました」など、頑張ったプロセスをアピールしてしまう人も少なくありません。

「頑張ってる」を評価してしまう上司やマネージャーである場合には、そのプロセスを評価してしまうことから、適切なフィードバックが生まれていない現場になっている可能性が高いです。そのため、同じ成果でも、朝早く来て、夜遅くまで残って頑張っている人を評価してしまうという、誤った評価が横行してしまいます。

成果が同じであれば、短い時間で成果を上げている生産性の高い人を評価しても良いくらいなのではないでしょうか?

「頑張ってる」から「成果」に移行していこう

「頑張ってる」そのものを否定しているわけではありません。

「頑張ってる」プロセスに自己満足をして、「成果」をあいまいにしたり、「成果」へのコミットが下がってしまうことを否定しています。

成果をしっかりと定義し、「どのレベルの成果を目指すのか?」を設定することが重要です。日本の働き方改革のセンターピンはここだと思っています。

日本のビジネスマンは、もっと“ロマン”と“ソロバン”を両立させる必要があると思っています。

忙しく働いていること自体に価値はありません。「リモートワークなどを実施するとサボるのではないか?」と言われることがありますが、サボるか、何時間働くかのプロセスはどうでも良いので、定義された成果を出すことが大事です。

毎日朝早く来て、夜遅くまでオフィスにいて勤勉に働くが、成果が届かない人よりも、さぼっていても成果が出る人を評価し、そんな能力の高い人にもっと期待値の高い成果を求めていくことが重要です。

ベーシック社では、成果と成長にフォーカスした人事制度(採用・評価・育成・配置)を実施している

ベーシックの人材マネジメントポリシーは、プロフェッショナルオリエンテッドです。社会全員にとって良い制度は存在しないと考えているので、
「プロ」か「プロを目指す人」にとって良い会社・制度を目指しています。

私たちが考える「プロフェッショナル」とは、簡単に言うと、その領域で期待された役割をしっかりと果たし(=成果を出し)、それらを通じて自身も成長し続けていく人のことだと思っています。

そのため、本人にとって、次の半期は、どのような期待役割であり、その役割の達成の水準・期待が明確であり、その達成に向けて、「本人のどのような強みや課題を伸ばしたり、克服していくのか?」が明確になるように意識しています

それらを実現するために、私たちは、人材開発会議を開き、直属の上長だけでなく、斜めの上長も含めて全員分、本人の伸ばしたい強み・克服したい課題、今後のキャリアパスイメージをすり合わせしています。

とても手間がかかることですが、人材マネジメントポリシーで掲げているプロフェッショナルオリエンテッドに向けて優先順位の高い課題だと思っているため、時間を割いて取り組んでいます。

子供時代に大事にしていた、「頑張ってる」を捨て、「頑張らない」で成果が出せないか?を真剣に考え、成果にこだわり続ける習慣を手に入れることが大事だと思っています。

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経営戦略、人事戦略、働き方について、自身の経験を通じて得た気づきや学びを書いていきます。フォローしてもらえると喜びます! リクルートにて営業→経営企画室長→広報ブランド推進室長→働き方変革推進室長→リデザインワークを創業+ベーシック取締役COO+情報イノベーション大学客員教授