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中国史・漢籍

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#読書日記

岩波文庫『韓非子』。美しい文体だなあとは思うが、読み進むにつれて非常に不愉快な内容が続出したので、いったん置こうと思う。人間社会の一側面では確かにあるとは思うが、老先生の愛情は師弟愛というより、むしろもっと根源的なものだったのではないかと。

講談社学術文庫『老子』二周目。ビギナーズナントカ『論語』も合わせて読んでるので、なかなか進まない。読み飛ばし追うだけの癖があるので、専ら精読を心掛ける。

老子は、貧しい人々に寄り添う一面が強いのでほないかと。貧しいと感じやすく緊張しやすい。

ビギナーズナントカ・文庫『論語』

子曰く、とは、現代語に訳すと、「老先生は(こう)おっしゃられた」くらいの意味らしい。

老先生、浮世離れしながら、同時に軽率でおっちょこちょいなところがあり、私には非常に魅力的な人物に感じる。

老先生の矜持

老先生の矜持

ビギナーズナントカ・文庫『論語』つづき。

老先生一行がどこかの国を旅行中、つてがなく、食べ物に窮した時、古参の弟子の子路が老先生を詰めた。

「君子でも食べ物に困るのですか」

「ああ。ただ小人のように取り乱さない。」

苦しまぎれの言い訳みたいでなんだか微笑ましい。

宮城谷昌光『三国志』の序盤で、後漢の大儒である鄭玄が、弟子たちとともに、戦乱を避けて山に避難した時、餓えたが耕作などはせず、み

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孔丘少年、母の元へ走る

孔丘少年、母の元へ走る

ビギナーズクラシックス『中国の古典』加地伸行著 角川ソフィア文庫

-少年時代は、当然老先生(孔子)にもあった。

孔丘少年は、貧しい農家の出身であった。たくさんの兄弟を抱えて、賢明に働いたことだろう。

-そんな折、父が、後妻を迎えた。孔丘少年の実母は早くに亡くなった様である。

-後妻すなわち義母は、儒と呼ばれる、儀式や占いを生業とする集団の女性だった。孔丘少年の父は彼女と同居しなかったようで

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