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よくある言葉を「自分らしい文章」に変えるには?


オンラインサロン「心をつかむ文章ラボ」の月に1度の勉強会。

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今回のテーマは、「よくある表現をどう言い換えるか」。


ありふれた慣用句や、
ワクワク・ドキドキ、モヤモヤ・イライラなどのオノマトペを使わずに、どう書くか? を練習しました。


なぜか、「ズバッと短くまとめなきゃ」と思い込んでいる人は多い。
ワクワクとか、モヤモヤと書けば伝わる、と信じ込んでいる人もいる。
でも、そんな言葉では深い共感は生まれない。


「首を長くして待っていました」をどう言い換える?
「今日のセミナー、すごくワクワクしていました」をどう書く?


①ありふれた慣用表現を言い換える
②オノマトペに頼らない


首を長くして待つ、をどう書き換えるか?


首を長くして待つ、のようなありふれた慣用句が文中に出てくると、読者の気持ちは一気に冷める。

書くのは簡単だ。なんとなくそう書けば賢そうに見える、と思うかもしれない。でも、よくある慣用句では何も伝わらない。

リアルに、首を長く伸ばして何かを待ったことがある人などいないのだから。

では、どう書き換えるか?

うまく言い換えるのではなく、
頭の中で起こっていることや、行動を描写する。
リアルを描く。


勉強会では、秒速で、参加メンバーさんたちがチャットに書き込んでくれた。ほんの一部をご紹介。

5分おきに時計を見た。
洗濯物を干していても、お風呂を洗っていても、気になる。
何をしていても、そればかりが心を占めている。

次に、「腹落ちする」「腑に落ちる」を言い換える練習をした。

セミナーや読書の感想でよく出てくる。「すごくストンと腹落ちしました!」みたいな表現。それを使わずに、どう書くか?

これがめちゃめちゃ面白かった。

たんに一言で「腹落ち」なんて言い切ってはもったいないぐらいの、たくさんの表現が出てきた。一つとして同じ表現がなかった。ひとりひとり違う。

まさに「自分の視点」「自分の文脈」「自分の言葉」だった。



ワクワク、モヤモヤをどう書き換えるか?


ドキドキ、ワクワク、モヤモヤ、イライラ

などのオノマトペは、つい書いてしまう便利な言葉だ。でも、それではリアルな共感は生まれない。情景が思い浮かばないからだ。

「今日のセミナー、すごくワクワクしていました」をどう書き換える?

サロンメンバーさんが書いてくれた一部をご紹介。

楽しみでカレンダーに書いた予定を何度も見返した。
どんな話が聞けるのかな?どんな人たちが集まるんだろう?パソコンを立ち上げ、URLを確認して、10分前には待機していた。
何日も前から空想しては、なにを言おうか、どんな人が来るのか、シュミレーションして待ち望んでた。
いつもより掃除も早く終えて、支度も万全に備えて、楽しみにしていた。
会場までの道順をGoogleマップで何度も確認した。迷わず行けるよう、時間の余裕は1時間は見ておこう。

ただ単に「ワクワクしていた」と書くのとは違う。情景が思い浮かび、読んだ方は、全く同じ経験をしたわけではなくても「わかる」「私もそんな気持ちになったことがある」と感じる。これが共感だ。


次に、「モヤモヤ」を言い換える練習をした。

最近モヤモヤしたことを数名に発表してもらい、「モヤモヤ」という言葉を使わずに描写する練習をする。

そうすると、不思議なことに、「あれ? 自分はなんでこんなことにモヤモヤしていたんだっけ?」「べつに、いま、それ考えなくてよくね?」と頭の中が整理されていく感覚があった。

ワクワク、ドキドキ、イライラ、モヤモヤ、など「簡単なオノマトペ」で自分の気持ちをざっくりと捉えているだけでは、ずっとそのまま。それを分解して、どう伝えれば相手に届くかを考えることは、自分の頭の整理にもなる。


言葉から、「その人らしさ」がにじみ出てくる。


うまく言い換えるのではなく、
頭の中で起こっていることや、
行動を描写する。リアルを描く。


それだけで、不思議なことに
書き手の性格や、
大切にしていることが浮き上がってくる。

価値観、生活の中の風景、仕事に対する思い。


文章を読んでいると、その「人」に興味が湧く。

これがまさに「言葉に人間性を乗せる」だなと思った。

よくある表現を使って文章を書くのは簡単だ。そこから一歩踏み込むのは面倒くさい。時間がかかる。頭も痛いし、知りたくなかった自分を知ることになるかもしれない。

でも、

むずかしいからこそ、できる人は突き抜けるし、
かんたんじゃないからこそ、挑みがいがある。


自分の思いを出していくのは、怖くないですか?


「よくある言葉を自分の言葉に変える」というテーマの勉強会の最後に「自分の思いを書いていくのは、怖くないですか?」と質問があった。

怖い。どこまでいっても怖い。

でもその怖さを持ち続けることが大事だと思う。



よくある言葉から脱却して、自分の言葉で書きたい方へ。

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