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楽しいウタマロ石鹸

先日、想定外のどろんこ汚れが発生したもので、土曜の朝5時から娘のTシャツを手洗いしていた。といっても悲壮感漂うエピソードではなく、むしろいそいそと早起きしてちょっとした趣味にいそしむような風情である。


洗濯はお父さんのタスク

我が家では、毎朝の洗濯を主に僕が担当している。特に手を挙げたわけでも「今日から洗濯はあなたね」と決めたわけでもなく、娘が生まれた頃から成り行きで自然と役割が分担されたような感じだ。

逆に言えばそれまでは任せっぱなしだったということでもある。出産で里帰りしていた妻にiPhone経由で洗濯機の操作をレクチャーしてもらったことは記憶に新しいが、今では家事分担として適材適所の感がある。

ウタマロ石鹸との出会い

さて、ウタマロ石鹸。鮮やかなミントブルーの洗濯用固形石鹸である。その存在を知ったのは、娘が幼稚園に入園した春のことだった。

入園式も終わり日常の登園が始まった矢先。幼稚園から帰ってきた娘の姿を見て愕然とした。Tシャツの胸元からお腹のあたりにかけて、わざわざ塗りつけたのかというような酷いどろんこ汚れだったのだ。当然、いつも通り洗濯したってキレイに落ちてはくれない。

どろんこ遊び推奨の園風

娘が通う幼稚園は園児の自由な発想を尊重するような方針で、敢えて言い換えるとわりと「ゆるい」園風である。体操着(ポロシャツ&ショートパンツ)と夏場に着用する揃いの白い帽子のほかは制服もなく、娘の性格にも合っているようで日々のびのびと過ごしている。

そして(年少クラスだった頃は特に)どろんこ遊び推奨みたいなところがあった。僕自身も親として、そうやってやりたい放題遊びながら健やかに成長してほしいと願っている。

それでも、入園直後から連日ド派手に泥汚れをくっつけて帰ってくると現実的な疑問と焦燥感が湧き上がってきた。

  1. 毎日このレベルのどろんこで帰ってくるのか?

  2. 洗い替えがちゃんと回るだろうか?

  3. 汚れの落ちない服は一体どうしたらいいのか?

などなど。

もちろん毎日全員でどろんこ遊びをしているわけではなく(通園バスのおともだちは概ねキレイである)、おそらく娘がどろんこ遊びを気に入ったんだろうと思う。すると娘の「これで遊びたい」が尊重されて、晴れてどろんこ遊びが始まるのだ(多分)。これはもう心ゆくまで遊んでもらうしかない。

一方、「本当にこれから毎日こんなに汚れて帰ってくるのか?」というのはお父さんの本音の焦りだ。入園早々、立て続けに泥まみれで帰ってくるのを見て、これは何か具体的な対策が必要だと痛感した。

ひとつは「汚れてもいい服」を割り切ること。おばあちゃんが(当時は特に)会うたびに服やら何やらプレゼントしてくれるので娘はなかなか衣装持ちなのだが、それらはわりとオシャレな服が多い。Ralph Laurenのワンピースをどろんこ汚れの憂き目に遭わせたいとは誰だって思わない。

汚れないにこしたことはないけど、派手に汚れて帰ってきてもそんなに精神的ダメージを受けない服――例えばUNIQLOやMUJIなどのカジュアルかつ良コスパな服が登園時の定番ファッションになった。ただこれに関しては「毎日かわいくオシャレして登園したらいい」と考えていた僕がそもそも間違っていたと言わざるを得ない。

もうひとつの対策、これがこの文章の本題になるわけだけど、このどろんこ汚れをキレイに落とすことはできないのか? ということである。

ざっと調べてみた結果、多くの支持があり、かつ導入ハードルの高くない方法に「固形の洗濯石鹸で下洗いをする」というものがあった。中でもウタマロ石鹸を推す声がとても多い。早速、近所のドラッグストアで購入して試してみた。

するとどうだろう、娘のTシャツやスニーカーのどろんこ汚れが驚くほど簡単に、キレイに落とせたのだ。

ちょっと感動した一方で、逆に一体どんな成分が入っているのかと心配になり表示を確認してみると

純石けん分(98%、脂肪酸ナトリウム)、蛍光増白剤

としか書かれていない。表示義務のない成分は記載されていないにしても実にシンプルである。これだけの成分でしっかり汚れが落ちるのなら、他の洗濯洗剤に含まれている様々な合成成分は軒並みいらないんじゃないかと思うけど、それはまた別のお話ということで。

使い方とポイント

そんなこんなでウタマロ石鹸と出会って1年半。当初は調べながら取り組んでいた下洗いも手慣れてきて、自分なりのやり方を確立しつつある。あくまで僕の自己流というエクスキューズ付きだが、手順とポイントを簡単に紹介したい。

  1. できれば汚れが付いてからすぐに

  2. ぬるま湯(or 水)に浸けてしっかりと濡らす

  3. 軽くゆすいだ後、汚れに直接石鹸を塗りつける

  4. 指先で軽く揉んだり擦ったり

  5. しっかりとゆすぐ

  6. 他の洗濯物と一緒に洗濯機へ

ポイントは2と5だろうか。実際にやってみて実感したのは、生地(繊維)の内側から汚れを押し出すようなイメージである。そのためには「繊維の内側までしっかり濡らす」ことと、ゆすぐ時に「汚れをきちんと繊維の外に出す」ことが重要なのだと考えている。

1は状況によって難しいこともあるけど、例えば出先などですぐに洗えない場合でも、汚れた部分だけをしっかり濡らしてティッシュやハンカチなどに汚れを移しておくだけで後々の結果が変わってくると思う。ここでも「繊維の中から汚れを外に出す」というイメージは同じである。

ちょっとした食べこぼし程度なら、3の段階で汚れがほとんど落ちてくれることもある。4は生地を傷めないように石鹸を泡立てる感じで。

保管方法

最初に使い始める時に悩んだのが、石鹸の保管方法である。一度に使う量や使用頻度を考えるとすぐに無くなるものでもないし、かといってソープディッシュに置きっぱなしにしておくのもいただけない。

結論から言うと、すぐに最適解が見つかった。とある先達がブログで紹介していた方法がとても良かったので、そのまま真似させていただいたのだ。

後で知ったことだけど、このキューブ状にする使い方は「チビマロ」と呼ばれているらしい。キューブの大きさは用途や好みに応じて調整されたい。

他にもおろし金などを使って細かくした「粉マロ」という使い方もあるようで、これも使い勝手が良さそうなので今度試してみようと企んでいる。アイディアに感心することしきりである。

楽しいウタマロ石鹸

というわけで、今では娘のどろんこ汚れだけでなく、ワイシャツの襟汚れから全体的に色味がくすんでしまったカーディガンまで幅広く活躍しているウタマロ石鹸。我が家の洗濯担当大臣たる僕にとって欠かせないアイテムのひとつとなっている。

元々モノのメンテナンスが好きなたちということもあって、この作業は特に苦にならない。家族の服やスニーカーの汚れがすっきり落ちてキレイに蘇るのは実に気持ちの良いものだ。上に書いた4〜5の工程で汚れが落ちるのを目で確認する瞬間は、快感とさえ言える。

とはいえ、なんだかんだで手肌は荒れるので、ワセリンやハンドクリームなどでケアすることを忘れないように。

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