H.M/レストランオーナーシェフ

1980年生まれ。 東京都渋谷区にある小さなレストランのオーナーシェフ。 2020年5…

H.M/レストランオーナーシェフ

1980年生まれ。 東京都渋谷区にある小さなレストランのオーナーシェフ。 2020年5月開業。

マガジン

  • 小さなレストランづくりには夢と涙と現実が詰まっている

    ここには小さなレストランを個人事業主で開業した経験と考察を書きます。 あくまで主観と個人の経験なので、なるべく淡々と事実が伝わるように心掛けます。

最近の記事

コロナ禍の一年を振り返って

最初の緊急事態宣言解除日である2020年5月25日のプレオープンから、3度目の緊急事態宣言中である6月現在の1年間を振り返って。 感染者数と来客数の関係性来客数はコロナ感染者数と比例せず、政府の会見や報道があるとが減った。 考えると当然の事だが、感染者数が関係している訳ではなくメディアの報道の仕方で影響するように感じた。この1年間で最も来客数が少なかったのは、最初の緊急事態宣言解除から1ヶ月経過し感染者増加について都知事が会見をした2020年7月。最も多かったのは感染者数が

    • 着工から竣工まで

      設備費に関して居抜きは安く、スケルトンは高くなるというイメージが強いかもしれないが、物件と契約次第で大きく変わる。 スケルトンで借りてスケルトン返しが1番お金はかかるが、自分の思い通りに作れる利点がある。例えば居抜きでも造作物譲渡代が加わり、更に改装工事をしてスケルトン返しとなると費用はかかる。私の場合は居抜きで借りて返す時はそのまま出られる契約だった。造作物はほぼそのままで厨房機器だけ入れようと思っていたのだが、肝心な冷蔵庫が入らないという事だったので、(エアコンとトイレだ

      • 事業計画書に書いた事

        開業する為に作成した事業計画書に記した創業の動機(事業計画書の最初に書く項目) 原文そのまま。 公庫に相談に行った時に担当の方から下手でも手書きで汚くても想いを伝える事が大切ですよ。と言われたので、上手く書く事より嘘無く本音で書くように心掛けた。 創業の動機私が創業を考える様になったきっかけは子供の頃の「料理」の記憶が強くあるからかもしれません。 「料理」の記憶と言うより「美味しさ」の記憶です。 私は子供の頃から家でよく料理をしていました。好き嫌いの感情よりも両親が共働き

        • 個人事業主からはじめる小さな飲食店開業(個人編)

          前回が客観的な概要を書いたので今回は具体的に主観で書く。 準備の準備(店舗イメージ)開業準備当初のイメージは 場所:銀座 広さ:10〜12坪 席数:カウンター6〜8席、テーブル1個(4〜6席) 実際の店舗は 場所:渋谷区富ヶ谷 広さ:約6.5坪(12平米) 席数:6席、外に立飲みカウンター4名程度 準備の準備(お金)借りられるお金や自己資金についてはネットに色々と出ている。最低自己資金1/10とかまずは1000万円など。私はお金のプロでは無いのでここで明言は出来ないが私

        コロナ禍の一年を振り返って

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        • 小さなレストランづくりには夢と涙と現実が詰まっている
          4本

        記事

          個人事業主からはじめる小さな飲食店開業(概要編)

          最近何人かの料理人から同じ質問が来た。それは「独立を考えているので話を聞きたい」という内容だった。今から書くことは私がずっと不安で意外と教えてもらえなかった事で、もっと正確にいえば何を聞けばいいかわからなかったことである。緊急事態宣言で自店は休業中なので、今までなかなかできなかったことを独立前の私のような方々に参考にしてもらえたら幸いである。 飲食店を開業するにはいくつかの準備が必要であり、それは必然的な順番がある。これはあくまでも私のケースであり、私自身が個人事業主として

          個人事業主からはじめる小さな飲食店開業(概要編)

          ここに綴ること

          独立は正義?「将来はオーナーシェフになる」そう言いながら沢山の人達と一緒に仕事をしたが、本当にオーナーシェフになっている人は多くない。 時代もあると思うが、それはなれないのではなく、それぞれが自分のスタイルと適正に気付いていくからだと思う。僕の場合、とにかく色々な事を自分の思い通りやりたかった。その為には実力をつけて独立するしかないと思っていた。 不利な労働環境経営の事も色々勉強したいが、1日の拘束時間が長く休みも少ない中で料理以外を学ぶ事は簡単ではない。そもそも料理を早く

          美味しいだけじゃない日本

          日本の飲食店のサービス 世界と比較するとハイレベルなサービスが当たり前の様に提供される日本ではサービス料を払ってもらう事がハードルを上げてしまうイメージがある。逆に笑顔が無いと評価が下がってしまう程。日本は世界に誇れる美味しい物とサービスが溢れている凄い国だ。 サービスの評価では、訓練されたハイレベルなサービスは無料なのか。 高級店ではサービス料をとる場合が多いが、その代わりに装飾やアメニティにお金をかけてるよに感じてしまう。本来はサービスそのものに支払われるべきであると

          美味しいだけじゃない日本

          料理の魅力

          「料理は愛情!」という言葉を聞いたことがあるという人は多いと思う。 技術と知識といい食材と調味料があれば美味しい料理は出来ると思うが、それだけでお客様(相手)を満足させることはできるだろうか。 料理は思いやりだと思う。料理を供する相手の事を考えるところから料理は始まっているからだ。料理は食材そのもの以上にその他の要素でできていて、その大事な要素のひとつに愛情がある。 想いの込められた料理は食べ手を擽り、より美味しく、より温かく感じる。 それが料理の魅力。

          はじめに

          日々の感じた事や思っている事を日記のような感覚で主に料理と飲食に関する事を書くと思います。 書く事は主観である事、気分屋なので不定期で文章のボリュームもまちまちという事をご了承下さい。