『決定版 戦略プロフェッショナル 戦略独創経営を拓く』
「経営の話?興味ないなぁ」と思ったあなた!ちょっと待ってください。
本書で学ぶのは以下の3つです。
①生き方論
②戦略論(会社、個人)
③日米60年の歴史観
①生き方、②個人として戦略は、すべての人に通じる部分があるはずです。
ただの経営者ではなく、「戦略経営者」「プロ経営者」を"20代"の頃から目指していた著者の生き方から何が学べるのか?
一緒に学びましょう!💪
どんな本?
現在、ミスミグループ本社名誉会長である三枝匡さんが著者です。以前、別の本を紹介しました。
本書は、この『V字回復の経営』の前の話で、主人公の名前は三枝さんではありませんが、実質的に三枝さんの自伝になっています。
大企業就職→ボストンコンサルティンググループ(BCG)へ転職→退職→MBA取得→米企業就職→日本子会社立て直し、を描いています。
これまでの人生を現在の自分が俯瞰し、戦略論と歴史観を織り交ぜて書き直したのが、この「決定版」なのです。
・転職なんてほとんど存在しない時代にBCGに転職
・MBAを取得するために退職
・30代という若さで経営者に挑戦
など、本物の挑戦ストーリーが語られます。熱いです。
取り戻せ!
日本人は「熱き心」を忘れてしまっているし、会社は「元気」をなくしていると、三枝さんは言います。みなさんや、みなさんの会社はどうですか?
本書は、その「熱き心」と「元気な会社」を取り戻したい思いが込められています。が、けっして「昭和に戻ろう」という意味ではありません。
「熱き心」は会社に向く必要はないと思います。「わくわく」と置き換えてもいいですね。忘れてしまった「わくわく」を取り戻しませんか?
そもそも論への回帰
誰しも迷うことがあります。三枝さんもそうでした。本書でも生々しい悩みが語られます。
そんなときは、「自分はそもそも何がしたかったのか?」と自分の原点に立ち返ってよく考えます。みなさんの原点はどこですか?
「このまま」が続くだけいいのか?
どんな人生でありたいか?
常に考えたいですね。
本書の中で、ピンチだと思っていた状況が、この「そもそも論の回帰」をすることでチャンスだとわかる瞬間があります。これまた熱いのです。
落とし込みの力
三枝さんの「落とし込み力」がすごいです。
①戦略を組織に落とし込む。
②目標を行動に落とし込む。
「落とし込み士」を名乗ったらどうだろうか?と、思ってしまいます(笑)
みなさんの会社では落とし込まれていますか?
「戦略」とか言っているけど、ミドルレベルの人たちにすら伝わっていなかったり、ましてや「行動」にはまったくむすびついていない…
個人でもこの「ぼんやり」を「くっきり」にする「落とし込み力」は必要ですね。
誰しも最初はアマチュア
なんだってそうですよね。成長するためには、「やる」か「やらない」かのどちらかです。
うまくいかなくて、いい
戦略は、立案した段階では仮説にすぎません。
その仮説を実行に移せば、「うまくいかない」が頻発します。ですが、
「それでいい」
と、三枝さんは言います。大事なのは、すばやく修正行動に移すことです。
まず行動です。失敗したって(修正して)行動です。
秘訣はナンバーワン
どんな小さな市場でも、その中でナンバーワンになる。それが、事業戦略の秘訣だと言います。
これも、個人でも大事にしたいことですね。
会社に中においては、「○○ならアイツだな!」と重宝されますし、起業するにしたって、ナンバーワンであれば他社に埋もれることもありません。
範囲を狭くしたり、スキルの組み合わせをしてもいいと思います。ナンバーワンを目指しましょう!
積極的に「取りに行く」生き方
三枝さんからは、「取りに行く」生き方が学べます。
転職する人なんてほとんどいない時代に、海外のコンサル会社(BCG)に転職したり。
BCGではたくさんのいい経験ができて、そのままでも十分成長できたはずなのに、アメリカでMBAを取るために退職してみたり。
当然、「取りに行けば」失敗する可能性もあるし、実際に失敗もたくさん経験されているはずです。それでも、
この生き方は正しかった
と三枝さんは振り返っています。
何もしなければ、何もおこらない。私も積極的に「取りに行く」人生を選びます。
まとめ
どんな人生でありたいか?
迷ったらその原点に立ち返り、リスクを取りに行く人生を著者の三枝さんは進んできました。失敗があっても、そこに後悔はありません。
個人としての「生き方論」だけであっても十分楽しめる本ではありますが、それではこの本の1/3の魅力しか味わえていません。
この「生き方論」と、「戦略論」と「歴史観」のかけ合わせが本書の本来の魅力です。ぜひ、味わってみてください。
本日の学びはここまで。読んでいただき、ありがとうございます!
また来てください。👋
読書期間 2023/05/29-2023/06/11
初版発行 2022/12/26
※決定版は、2013年6月発行の増補改訂版を全面的にノンフィクションの書き下ろしに改め、新章を追加し、大幅な加筆を加えている
<購入はこちらからどうぞ(楽天アフィリエイト)>
<この記事を書いている「高橋ひろあき」とは?>
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます! 楽しく、読みやすいnoteになるように今後もがんばっていきます。