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【福島】福島第一原発 5キロ圏内へ

2021年冬の青春18きっぷのシーズンに合わせて1泊2日の福島への旅に出かけた。行程は前の記事に書いたので是非こちらもご参照頂ければ嬉しい。

今回は1日目に訪れた福島県双葉町に関して書き残していく。
センシティブな内容なので言葉使いには気を付けているが、もし「この表現は違うのでは?」「私はこう思う」などのご意見があれば是非コメントを頂けると嬉しいです。少しでも現在の様子が伝われば良いなと思い今回は記事を書いていきます。

福島第一原発5キロ圏内へ

いわきを出発した列車は各駅に停車しながら今回の下車駅である双葉駅を目指す。

富岡駅を出発してからある異変に気付く。
人の営みを全く車窓の外から感じないのだ。

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街としての形を残している場所はあるがそこに暮らす人々が生活する空気を全く感じない。

更に大野駅に近づくにつれて壊れた家や屋根瓦が落ちた家屋などが目立ち始め人が暮らしていないというのをまざまざと感じさせられる。

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電車の中では青春18きっぷのシーズンということもあり観光客がそれなりにいる。
彼らは外を見たり「原発が見えるのでは?」というある種の期待もあってか海側に向けてシャッターチャンスを伺いながら車窓を眺めている。

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一方で現地に暮らす人達は車窓の風景に気にせずスマホを見たり寝たりしている。彼らにとってはこの風景が日常と化してしまっているのだろう。震災から10年経って、今外に流れる風景を見てどの様に感じているのか物凄い気になってしまった。

電車の外に富士山が見えたり瀬戸内海が見えたり「特別感」を感じる綺麗な景色を見て、観光客も現地の人も写真を撮って感動したりする風景は何回も見てきた。
しかし常磐線のこの富岡〜双葉駅間の風景を見て、この景色が現地の人たちにとって「特別」ではなく「日常の風景」になってしまっている事に違和感やもどかしさを強烈に感じてしまった。この感情は人それぞれだし、文章にするのは物凄い難しいというのを今書いていて思う。

日本国内や海外で様々な地域を旅してその時にも人がいない場所を旅したことは何回もある。しかしそれは自然の中だったり単純に住んでいる人が少ないから人がいない(島嶼部や農村など)であり、かつて人々が生活をした痕跡がそのまま残り、そこに誰もいないという体験は初めてだ。
これを「ゴーストタウン」と表すのが1番しっくりくる文言だとは思うが、その町を復興させたいと行動する人、仕事をしている人などがいる中でその文言を使うのはあまり良くないと思っているので今回は使用を避ける。

何とも言い難い感情を抱いたまま列車は双葉駅に入線した。

双葉駅から伝承館への行き方

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改札を出ると注意事項が目に入る。一気に緊張感が出る。

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双葉駅から「東日本大震災・原子力災害伝承館」へ有料シャトルバスで向かう。少しでも地元の企業にお金を落としておきたい。
駅前には東京オリンピックの聖火リレー記念碑があったり線量計があったり。線量は駅構内より外の方がもちろん高い。

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双葉駅から伝承館までは徒歩、レンタサイクル、レンタカー、シャトルバスの選択肢がありレンタサイクルは駅前と伝承館にサイクルポートがあるので利用しやすい。

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料金もかからずデポジットの100円を鍵がわりに使用できるので街の様子を感じながら散策したい方にはオススメだ。時間制限も無いので利用時間内であれば浪江くらいまでは往復で行けるだろう。
詳しくはリンクを参照頂きたい。

シャトルバス

レンタサイクル

双葉駅から伝承館まではバスで5分ほど。
街中には震災当時のままの建物もあれば壁面アートがあったり所々で雰囲気が全く違うのを感じる。

意外にも道路整備や建物の解体などで外で働いている人たちを目にする。彼らは原発から近いところで働くのはどう思っているのかな、給料は他より高いのかなと思っていたら伝承館に到着した。

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まとめ

今回は電車内やバス車内で感じた私自身の気持ちと双葉の移動手段を記録した。移動手段に関してはぜひ参考にして頂ければと思う。
次回は伝承館で感じたことを書き残していくのでこちらも合わせてお読み頂けると嬉しい。



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