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鍼灸での失敗

皆さんこんにちは。
今回は私が鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師を
していての失敗を皆さんにお届けできればと
思います。
これを通じて、特に専門学生さん、新卒の鍼灸師あん摩マッサージ指圧師の成長の糧になれば
幸いです。
是非、最後まで読んでみていただければと思います。
それではいきましょう!


私が失敗した事例は大きく2つあります。

まずは、【抜鍼忘れ】  です。

これは、下手すれば訴訟問題にもなりかねない
事例です。
まさか自分がやってしまうなんて、、、、、、
と当時は感じたことを強く覚えております。
しかも抜き忘れていた部位は、ツボでいう
肩貞の部分です。上肢、下肢ならまだしも
気胸の恐れも十分考えられた部位でした。
なぜそのような事故が起こってしまったのか、、

それは、刺針したのが自分ではなく、先輩の
鍼灸師だったからです。
その当時、新卒まだ間もなかった私は、抜鍼することからのスタートでした。
そんな中、緊張しながらも続けていたところに
起こった事故でした。 本数を20本と聞いて、
抜いた本数をしっかり数えたはず でした。
しかしながら抜けていたのは18本。残りの2本は
両側の肩貞に入ったままだったのです。
患者さんからLINEがあり、発覚することに
なりました。

幸いにも、その患者さんは非常に優しく
思いやりのある方で、
「人には失敗はあるから気にしないで」
とおっしゃっていただきました。

専門学校時代に、とある実技の先生から

「抜鍼忘れは私もやったことがありますから
十分気をつけてくださいね」

学生当時は、
「そんなこと当たり前にわかっとるわ」
と思っていましたが、実際に体験して改めて
明日は我が身だなと思いました。

それからは、しばらくダブルチェックを欠かさないようになりました。 
自分が後輩を持つようになってからも
これに関しては口酸っぱく話し
ダブルチェックを欠かしませんでした。
反面教師です。

今では、思い出話のように話せますが
一歩間違えれば、損害賠償請求です。
皆さんもしっかりと新人の頃は先輩に
ダブルチェックをしていただくよう勧めます。

2つ目は 【切皮痛】   です。

これも新卒間もない頃の事例でした。
ある患者さんの腰に治療をさせていただいた際
その方は、明らかに鍼が苦手な感じを受けました
なので番手の細い鍼、確か0番だったと思います。
一本刺し、二本、三本目の切皮の際
患者さんが突然 
「痛い!」とおっしゃったのです。
その後は痛みを相殺するために下肢に鍼をしようとしましたが、患者さんの方から
「もう刺さないでください」と言われ
苦い思いをしたことを今でも覚えています。

今思い返せば、鍼が苦手な患者さんだからと
慎重になりすぎて、最初の一発目が弱かったの
だろうと確信しております。
そしてもう一つあるのは、鍼の番手つまりは
細さが細いと最初の一発目が弱ければ弱いほど
鍼のたわみが生まれ、切皮痛に繋がったのだと
思います。 

それからは、この事例を教訓として自信を持って
しっかりと切皮することを心がけました。

経験上言えることは、いかに柔らかくかつ速い指の動きで一発目の切皮をするかが切皮痛が
起こるか起こらないかのキーポイントだと気付きました。

今では指ではなく、デコピン打法なので
学生の皆さんは真似しないように(笑)
ただ僕の中ではこの打法が1番切皮痛が
出にくいと行きついたからです。

臨床2年目の終わり際、新人の時にお世話になった院を離れる時は、多くの患者さんが私の鍼を最後に受けたいとおっしゃっていただけました。
その中でも嬉しかったのは

「先生の鍼が1番痛くなかった」

「他の先生の鍼とは違う感じがあり、すごく心地よい鍼でした」

といったような言葉でした。
本当に嬉しかったですし、鍛錬したことが
報われたなと感じた瞬間でした。

あの事例があったからこそ、より自分が
切皮について追求するきっかけになったなと
感じました。


いかがでしたでしょうか。
今回は私が実際に体験した失敗事例とそれから
学んだことについてお話しさせていただきました
あれらの事例があったからこそ
今の自分の鍼灸技術が出来上がったといっても
過言ではありません。
人には失敗することなんて山ほどあります。
そこから学ぶということがさらに大切だと
強く皆さんにお伝えしたいです。
これからの臨床の教訓にしていただければ
幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました

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