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【じーじのもろもろ】逆張りの経営の凄さ⁉️

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️

さて、今日は、イーロンマスクさんのテスラのお話です。ちょっと長文ですけどお付き合いください。

実はテスラを題材に「逆張りの経営」をお題にした川柳5句を準備しているのですが、川柳を創りながら、イノベーションに寛容な米国の凄さに感心するやら、日本の既得権益維持の障壁の高さと強さに絶望するやら、でも、希望も見えてきているので、川柳に先んじて少し話をしたくなりました。

バッテリーとモーターで走り、ガソリンを必要としない電気自動車をBEVと書きます。

テスラが手掛けるBEVは、2030年代以降の世界の自動車におけるメインフレームになることが決まっています。それが世界のビジネスルールになってしまいましたから、仕方ありません。

トヨタがガソリン消費を節約するためにバッテリーでも走るハイブリッド車を世に出して量産したのは1997年のことでした。これをHEVと書きます。

HEVを進歩させてバッテリーを大きくして直接プラグから充電できるようにしたのがプラグイン・ハイブリッド車でこれをPHEVと書きます。

このPHEVを量産したのは、中国の自動車メーカー比亜迪汽車(BYDオート)2008年に中国で政府機関向けに発売されたF3DMが世界初の量産型PHEVになりました。

テスラ(米国)とBYD(中国)、BEVの2大メーカーである両社に共通している強みは「バッテリー」であり、「垂直統合」の開発力なのです。

トヨタの技術陣は、BEVを玩具と揶揄して、いつでも作れる自動車だと馬鹿にしていました。ところが、自動車の内燃機関エンジンが参入障壁であるようにBEVの障壁は実はバッテリーだったのです。玩具と思っていたBEVの技術革新にトヨタが独力では両社に勝てなくなってきて慌てています。

ガソリン車の部品点数は約3万点。内燃機関エンジンを始め、誰かれ参入できない高い技術の参入障壁が築かれていました。

それに対して、BEV(電気自動車)は極端なことを言うと電池(バッテリー)とモーターで走り、部品点数は、ガソリン車の3分の1の1万点。複雑なガソリン車に比べたら玩具のように思えたでしょうね。

それに極端な話、BEVを作るのには下請けが3分の1しか必要でなくなりますからトヨタムラの雇用の問題になっていく選択になります。更に自動車の電動化が環境に本当にいいのかという「正論」がトヨタのBEVシフトへの決断を遅らせてきました。

電力を作るのにどの国よりも化石燃料に頼る日本が本拠地であるトヨタの技術者は、電気自動車が環境問題の解決にはならない、HEVの方がまだ環境には良いという理屈でテスラを甘く見ていたのは間違いありません。

それに自動車を販売するディーラー網を最初から築いていく大変さをトヨタは知り尽くしていましたので「テスラは舐めてるぜ」「俺たちの3倍のインセンティブ払っても売ってくれないぞ」「メンテナンスはどうするんだ」「無理、無理」と思っていたハズなのです。

つまりトヨタこそが既得権益の権化になっていたのです。

勿論トヨタもEVシフトをリスクとして認識していたと思いますよ。優秀な経営陣が検討していなかったハズがありません。

しかし、ビジネスルールがまさかトヨタの「正論」を無視する形で、日本政府も全く世界に対して何の発言もできないまま、EVで世界がまとまるとは思ってもいなかったでしょうし、これほどの速度でEVシフトが起こるとは実は予想できていなかったと思うのです。

それに現状は半導体不足も影響して納車までに半年も待たされるほどトヨタのHEVは良く売れていて、売上も収益も絶好調なので管理職を含めた大半の従業員には危機感はないと思いますよ。(多くの従業員が危機感を口にするかもしれませんが、現状を大きく変えることに腹落ちして動けるほど理解しているかは疑問です。ただ、このまま2030年以降の景色が大きく変わってから必死になったのでは遅いと思います。)

一方、テスラは、トヨタの強みを研究し尽くして、全部逆張りで覆してBEVがガソリン車に代わって自動車の主役を張れることを欧米各国の首脳や官僚たちに自らの量産化技術革新で実証してきました。

1)テスラのバッテリー管理が凄い。
内燃機関エンジンのような複雑さがないBEVですが、非常に危険なのがバッテリーの発火であり、内燃機関エンジンの能力に相当するにはモーターではなく、バッテリー能力なのだということを理解してバッテリー管理に経営資源を投入してきました。このテスラの強みが凄い。

2)自動車をパソコンのようにソフトで快適な走りをアップデートするコンピュータにしてしまいました。この発想が凄い。

3)車体部品は100点を超える板金部品を溶接して作るものだとの常識をテスラは、アルミダイカストでEVの車体全体を一体成形する技術で覆しました。このメガキャストが凄い。

4)自動車はディーラーが売ってくれるものという常識もITで直販という、この売り方の革新が凄い。

本当に素晴らしい。まるで戦後の日本企業のような革新性がテスラに乗り移ったようです。

戦後、日本が米国に乗り込んで、どんどん既得権益の壁を壊していった時の勢いが米国のテスラにはあって今の日本企業にはありません。

こういった革新的な企業にお金の出し手がいることも米国の強さです。
イノベーションを後押ししてベンチャーを成長させています。

お金の出し手の目利き力とリスクを取る投資家がいることは、米国の強さの象徴となっていて、それがテスラを生む原動力にもなっています。

かつてビデオデッキ論争で、同じ時間に放送されるTV番組はどちらかを見るのをあきらめることが常識だった米国においてタイムシフト理論でその常識を覆したのは日本企業のSONYでした。

米国最高裁でSONYが勝訴したように既得権益打破は日本が得意だったのに、この30年間ですっかり日本は変わってしまいました。日本はひたすら既得権益維持にだけ邁進してきました。

でもこれからは日本の挽回です。

これからテスラは、今までのような経営者の優秀さだけでは勝負できなくなります。何故ならテスラも大企業になってしまったからです。テスラ自身が既得権益になってしまったのです。

そんな大企業は、働いている「一人ひとりの創意工夫」や「会社や仲間へのロイヤリティ」を基にした「改善力」を問われるようになっていきます。

まだまだ日本は捨てたものではありませんよ。既得権さえ打破できれば、一人ひとりの創意工夫や改善努力では他の国には絶対に負けません。
さあ、停滞の平成が終わって、飛躍の令和が始まります。

頑張れZ世代!

☆☆☆
(感謝)

▼きしゃこく先生のしゃかせん「Real World Teacher」と「您是老師」でじーじの記事を紹介いただきました。きしゃこく先生、ありがとうございます。
宇宙や銀河を量子物理学と素粒子物理学で予測できても、人為的な二酸化炭素濃度の上昇や海洋酸性化が、生物多様性にどんな影響を与えるのかまではよく分からない人類の科学力や知性である限り、争いよりも助け合いが生存競争の理想解だとじーじは思うのですが、どうなのでしょうか?

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▼昨日、おめでとうございます!通知を2ついただきました。皆さんのスキ応援のお陰です。ありがとうございます。

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