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この恋はやめとけと僕の心が言っている


なんで僕はいつも叶わなそうな恋に惹かれてしまうのか。

ある日ある店で偶然会ったその人に、僕は猛烈に惹かれていた。
簡単に言うと、顔や背格好、髪型、そしてその雰囲気がかなりタイプだった。
一目惚れ、とまでは言わないがどうにかしてその人に話しかけたいと思った。

しかし、それと同時に心の中でもう1人の僕の声がした。

「やめとけ。多分あれはお前には無理だよ。」

わかる。
ある程度年を取って、高校生のような周りも何も気にしないで夢中で恋をするような時期は終わって、僕はだんだんとわかるようになってきた。
彼女はきっと、僕には振り向かない。
あの手のタイプは無理だ。
なんとなく、きっと彼女は別の世界の人なんだろうなと直感的に感じた。


それでも興味を示す気持ちを止められず、僕はさりげなく彼女に話しかけてみた。
なるべく自然に。
たまたま横にいた風に、世間話をするような感じで。
彼女はその見た目とは反して、かなり明るく僕に応えてくれた。


ほら、やっぱり難しそうだ。

こんなに人当たりがよくて、僕とも優しく会話を交わしてくれる。
でもどことなく一線を引いているような、扉が開かれていない感じ。

うん、絶対難しい。
でも、わかっているのについつい言葉を交わしたくなる。

やめとけという僕。
彼女のことをもっと知りたい僕。

さわやかに微笑む彼女には、そんな僕の頭の中まで全て見透かされているような気がする。

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