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【風呂酒日和13-1】 滝野川稲荷湯(いなりゆ)


【風呂酒日和(フロサケびより)とは】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。
https://note.com/hino_sou/m/m5fe912dcc57f


板橋駅から徒歩6〜7分ほど。
滝野川銀座商店会と書かれた旧中山道を進んでいく。
しばらく歩いて脇道に入ると立派な宮造りの建物が現れた。
ここが稲荷湯だ。


男女で分かれた入口を見て、ここは番台があるタイプかと察知する。
銭湯めぐりも板についてきて昔ながらのこのタイプの入口にもよく遭遇するようになった。

扉を開けると広がる「ザ・昭和」の銭湯空間。
正面入口のビジュアル然り、脱衣所も風情がある懐かしい光景だ。

背の低いロッカーや脱衣かご、ガラスの商品ケースに、子供用のおもちゃ。おむつ交換台や雑誌が並び、なんだか映画のセットかと思うほどティピカルな銭湯という感じ。
後から「テルマエ・ロマエ」のロケ地として使われたことを知り、妙に納得する。


番台にはタオルとボディソープの貸し出しがあると書いてある。嬉しい。
私は入浴料を払って、レンタル品を借りた。
しっかりとした厚みのあるタオル。
貸してもらったボディソープのキャップは少し欠けていて、その年季の入り具合がなんだか妙に愛らしい。


早めの時間だったが、なかなかの人入りだ。
騒ぐような声はしないものの、そこかしこでゆっくりと談笑する声が聞こえる。端にある少し背の高めのロッカーを選び、私は身支度を整えた。

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