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頭の中のストーリー

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物語、小説、散文、自由詩
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#恋愛

カウンター側からの景色

そんなメッセージをカウンター内でそっと送って、ちょっと胸をなでおろす。 しかし、なんで俺…

二人になりたい一人客

火曜日か木曜日。 週末は混み合っていてあまり話せるような雰囲気じゃないし、月曜日は定休。 …

一人で好きでいた方が...

「マスター!もう一杯ください!」 「え〜、大丈夫?結構酔ってるんじゃない?」 「酔いたく…

わたしたちは知っている。

またささくれができてる。 わたしは気になってそれをつまんだ。 「やめなよ。痛くなっちゃう…

僕は頭が悪いらしい

僕はどうやら頭が悪いらしい。 いつも彼女に「なんでそんなこともわからないの?」って言われ…

「雨に降られる星の人?」

「ごめん!待った?」 「ううん、大丈夫。っていうか、すごい濡れてるよ?傘は?」 「急に降…

ナポリタンルージュな彼女

僕の彼女はちょっと変わっている。 出会ったのは中学生の頃。 僕らは、どこにでもいる仲の良い普通のクラスメイトだった。 高校生の時にお互い彼氏彼女が欲しいなとか、そういう年相応の恋愛ごとに興味が湧いて、今まで仲も良かったしってことで、なんとなく意気投合して付き合い始めた。 それから高校も大学も偶然同じで、なんだかんだ続いた僕たちは付き合ってからもう10年近い仲になる。 昔から一緒にいたこともあって、二人でいてもその空気はカップルというよりは兄妹とか仲の良い親戚みたいな感じだ。

改札で待つあなた

あのね、今日ちょっとおもしろいことがあったんだよ。 たまたまね、ある駅に降りたの。 その時…

とある雑貨屋のネイビーとベージュのマグカップ

学校の近くにある小さな雑貨屋。 ここがわたしのアルバイト先だ。 と言っても、別に何かに向…

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この恋はやめとけと僕の心が言っている

なんで僕はいつも叶わなそうな恋に惹かれてしまうのか。 ある日ある店で偶然会ったその人に、…

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ねぇ

「ねぇ」 「なに?」 「結婚式、もし呼んだら来てくれる?」 「いやいやいや…おかしいでし…

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あなたの中に映るかっこ悪いわたしが嫌い

今目の前にいるこの人は、わたしのことが好きなんだそうだ。 「筋肉質な人が好きだと言ってい…

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振り向かれない恋

「ねぇ、俺のこと、考えてくれた?」 「え?んーん。考えてない。」 彼女はちょっと意地悪そ…

怒るナナちゃん、怒らないわたし。

サヤカが結婚するらしい。 「ねぇ、サヤカから結婚式のお知らせ、来た?」 ナナちゃんから電話が来た。 「うん来たよ。12月だってね。」 わたしが答える。 ナナちゃんは、そのお知らせをあまりハッピーには受け止められないようだった。その理由はなんとなくわかる。 サヤカは、わたしたちが学生時代一緒によく遊んでいた頃から「恋多き女の子」だった。 別にわたしやナナちゃんと恋愛問題でぶつかったことは特になかったけど、恋多き彼女のせいで、周りの子が振り回されていたり、傷ついたりして