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【エッセイ】会いたい気持ちを大切にしたい

「会いたいと思うけど
 なぜだかわからない。」

いつも同じ疑問に
悩まされて、答えは出ないままだ。

一言「好き」と言っても
色々な種類もあることだし。

友人として好きなのか、

恋愛感情なのか、

はたまたただの性欲なのか。

世の中にはいろいろな性的趣向の人がいる。

自分自身がいわゆる
少数派(マイノリティー)
なのだから分かっているはずなのに
やはり自分以外の物は
そう簡単に理解できない。

ゲイだとか

レズだとか

バイだとか

分かっている気になっているけど
実際はもっと複雑だ。

性的に興奮するのは
男性に対してだけど
恋愛感情を抱くのは女性に対してだ

という(生物学上の)男性の話を
聞いたことがある。

正直言って全く意味が分からないし
理解なんて出来る気がしない。

性欲と恋愛感情はニアリーイコールだと
私は思っているから。

そもそもそんな風に思っているから

「会いたいと思うけど
 なぜだかわからない」

なんていう馬鹿げた思考が
生まれてしまうのだろうか。

好きだから触れたい
好きだから交わりたいと
思うのが普通なんじゃないのか?

もしかしてそれって
ただの綺麗事でしかない?

というか好きって何なんだろうか?

30代半ばになってもこんな
思春期真っ只中みたいな疑問から
抜け出せないでいる。

「好き」を重たく考えすぎなのかもしれない。

生涯でたった一人を愛するなんて
誰しもが成し遂げられることではないはずなのに。

何となくそれが当たり前で
常識で
普通であることかのように
世の中に押し付けられている。

こんなにも不倫やセックスや
嘘や裏切りで世界はあふれているというのに。

それは間違いで、
許されないことであると
世の中が大きな声で叫んでいる。

私はずっとそれに騙され続けて来た。

綺麗なものを信じようとして
汚いものに軽く嫌悪感を感じるようになった。

嫌悪感を感じながら性的なことをしているのだ。

もっと気楽に考えたって良いはずなのに。

セックスはスポーツだ!
というのはさすがに言い過ぎだが
別にそうやって楽しむこと自体
悪いことではないだろう。

私が勝手に悪だと決めつけていただけで。

(もちろん、犯罪や病気などが絡んでいなければ、だが。)

「好き」な相手がたくさんいたって別に良い。

人間なんて所詮動物なんだから
生存本能、子孫繁栄を考えたら
たくさんの人と子をもうけた方が良いはずだ。

社会と文化が
人間の本能を縛り付けている。

別に不倫に賛成しているわけでは無いのだけれど
あまりにも世の中が不倫だ不貞だどうのこうの
いうものだから
「もうどうでもよくね!?」
という感情になってしまったのだ。

好きなら好きで良いじゃないか。

結局
「会いたいと思うけど
 なぜだかわからない」
という疑問の答えは何なのか。

もしかしたら、たくさんの人を好きでいては
いけないという私の頭に刷り込まれた常識が、
「好き」にブレーキをかけているのかもしれない。

もしくはセックス=汚いもの
という思い込みが
「性欲」と「会いたい」を
結びつけないようにしているのかもしれない。

本当は何となくわかっているんだ。

色々な人を好きになること

身体を求めてしまうこと

理性ではとめられないこともある。

世界は結構汚れている。

でも「汚れている」とはどういうことなのか。

それを定義づけたのは結局我々人間であり、
自分自身でしかないのだろう。

あぁ、支離滅裂だ。

何もわからない。

けど、

会いたい気持ちと向き合って
大事にできるように。

自分のことを「汚いもの」だと
嫌いにならないように。

どうにか生きて行きたい。


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