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インフラの維持(メンテナンス)について

 土木の仕事では、橋やダム、道路などを建設していくことにスポットが当たりがちですが、維持管理(メンテナンス)も同じぐらい重要な仕事です。

 人間の体は、定期的な健康診断や人間ドックを行うからこそ、病気の早期発見に繋がります。何も行わないでいると、病気に気づかないばかりではなく、手遅れなほど進行してしまい、最悪は死に至ります。
 土木構造物も同じです。建設したまま放置していることは、健康診断や人間ドックを受けないことと同じです。

 1回目の東京オリンピック(1964年)に向けた大規模なインフラ整備(鉄道・自動車道など)による構造物は、完成から50年以上経過していますが、今なお現役です。しっかり維持管理が成されている証です。
 土木材料であるコンクリートは最低50年以上使われることを見越して配合設計されています。きちんとメンテナンスをしていけば100年以上使えるという話もあります。

 現代では、設計段階で何年使用するかを定め、それに向けたメンテナンス計画をあらかじめ立てておくことが主流です。
 新築時に大規模修繕をはじめとするメンテナンス計画が既にあり、それに対応した修繕積立金を貯めていくという、マンションの修繕計画に例えるとわかりやすいですね。

 さて勤務校土木科においては、岩手県の県土整備部道路環境課の企画のもと、「高校生との協働による道路インフラメンテナンスの取組(高校生との協働による橋梁点検)」に取り組んでいます。

 目的は以下のとおりです。

道路インフラメンテナンスの必要性や重要性の理解向上と自ら実施した点検が県民の安全な暮らしを支えるという土木の魅力を感じてもらうことにより、土木技術者の担い手の確保・育成を推進するため、令和元年度から県内工業高校(土木系学科)との協働による橋梁点検に取り組んでいます。

岩手県HPより

 橋梁点検日(令和4年10月31日)の様子を伝える本校土木科のツイートです。

 時代は止まることなく変化します。「造る」メインから「維持管理する」「壊して造り替える」時代へ。その時代そして、一歩先行く時代に生きる技術者の育成が重要だと感じます。


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