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信じる?信じない?ーだなんて、甘いよ!

信じられる人、そうでない人、とよく考える。

そして、ときに考え抜いて、

だいたいそういうこと考えているお前があまい!

と自分に喝を入れることになる。


何言ってんの!?

自分以外の人間を、信じる、信じないだの、考える時点で、あまいよねー!

だって、人と人の関係、って相対的なものだし、どちらかのステージが上がったり下がったりすれば、関係性は変わるし、もっと言えば人間関係からガラリと変わる。

サヨナラした時は一瞬寂しくても、後から考えれば、その後付き合いを続けるべき人ではなかったな、とシャッキリ気付くときもある。

誰かを真剣に信じようとすることの方があまい。

だいたい、信じる、って何よ?

いろんな経験をして、いろんな人を見て、人間って、ああ、こういうことするのだなあ・・・、と理解して、そうっと自分でわかって、そうして自分の信念、信条なりを固めていく、というのが本当だと思う。

私の場合、一応経営者なのだから。

だいたい、お前、あまいよ!


ただし、生徒は心の底から信じるようにしている。

玄関を入ったときから、塾生になったときから、基本的に生徒さんと保護者の方は、信じることに決めている。そもそも信じられなさそうな人を入れたりしない。

うちの教室は、結構いわゆる特徴のある教育をしているらしい(ほかの人の表現を借りた。)。生徒たちは、結構オープンに自分の悩みを私に話すし、共有して乗り越えていく仲間を作っていたりする。ここでは勉強できるから大きな顔できる(だいたい、こんな地方の小さな塾で、小競り合いする方が井の中の蛙をたくさん作りだす要因になりそうだし・・・。)というような発想をもっている生徒は一人もいないし、下手したら、自分より世間を知っていそうな相手を見つけて、それぞれに相談し合っているようだ。

そんなこと話してたの!?というようなことが後で私の耳に入ってくるようなこともあり、勉強もしっかりしているけれど、その間の自分の気持ちを調えるために、ちょっと人の力を借りる、というようなことも、自然にできているようである。


かつて予備校生の様子を見ていて、そしてこういうのを聞いた。

精神的には友達と一緒にいる方が安定するけど、1人の方が効率的だし・・・。

そういう状態は、それぞれに理解し合っている。

今は、○○なんだな、というように・・・。

でも、私の前の席を陣取って、ああ、捗る~!と言っている生徒もいて、勉強するのに、精神的な安定って大事なんだな、とも思わされる。

実は、国語という教科だけのお付き合いをしたい自分もいるにはいる。

でも、国語は、仮に授業していなくても、どんどん伸びていくにも関わらず、国語専門&5教科全部教えている塾であるにも関わらず、彼らの望んでいることは、国語が中心ではなさそうで、そこが本当に面白いところである。

ある子が言っている。

この塾、入るのにオーディションいるから・・・。(いやいや、かつてイケメンばかり集まっていたり、可愛い子が多くて、あるお母さまから、「先生、面接してるのかと思いましたよ!」と言われた。いや、面談はしております。違う意味で・・・。(笑))

なるほどね!

ちょっとなんか、こう、その子独特の個性が見えるというか・・・。逆に言うと、ちょっと癖がないと入れないんですか?みたいな?じゃなくて、私は、個性を出しても大丈夫、と言ってるんだけどね!


ということで、塾生だけは、徹底的に信じることにしているのである。

だいたい、信じることができない、というか、指導できない、と気付いた段階で、たぶん、ちょっとお付き合いを解消するだろうから。

教育するのに、親御さんと私の考え方が違っていたりすると、それはあまりに効率的ではないから。


ということで、信じる、信じないなどと甘いことを言わない経営者である面と、徹底的に信じることに決めている教師の面と、両方をうまく使い分けなければ・・・、と肝に銘じているのである。

そうして育ててきた卒業生の面々に嬉しい知らせをいくつか聞いた。

頑張って育ててきたリケジョたちが今年学部を卒業して、大学院に進学することが決まった。超々苦手で英語の受講をしに来ていた生徒が、卒論を英語で書くらしい。

そして、就職内定が出そうな学部生もいる。

それぞれに、それぞれとやり取りした時間を思い出す。どの子をとっても思い出のない子はいない。その子その子に真剣に向き合った時期があった。

その真剣だった時間が、今、とても愛おしい。

信じる、信じない、の向こう側に、一生懸命だった日々が、今の輝きになっている。



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