情シスの魅力
なぜ情シスを続けているのか
ひょんなことから情シスという職に就いて6年目を迎えました。社会人としては8年目。
もともとは1社目ではインフラエンジニアとしてキャリアをスタートしており、1社目から2社目の転職活動では、自社開発のインフラエンジニアの職を探していました。
ただ、スキル不足もありなかなか転職がうまくいかない中、ご縁あって入社した会社で情報システム部に所属したのが、私の情シスの始まりになります。なので、もともと情シスを目指していたわけではありません。
2社目の会社は4年ほど働き、3社目の会社に転職して現在1年が過ぎました。
今の会社(3社目)のポジションはセキュリティ担当。2社目の会社と比べると組織的にも大きく、2社目で担ってきた(何でも屋のような)役割や業務とは異なる部分もあります。
まあただ所属としてはシステム部なので、広い意味で情シスという立場であることは変わりなく、社内外のIT環境を支える・守る役割を担っています。
天職とまでは言える自信はありませんが、情シスという仕事は自分に結構合っていると感じています。仕事とはいえ、6年も似たようなことをやり続けるって、自分の人生の中でもあまりありません。
ふと、なぜ情シスという仕事を続けているのか?考えることがあります。なぜそんなに情シスを続けているのか?情シスのどこに魅力を感じるのか?少し考えてみます。
①いろんな部署・人と関われる(仲良くなれる)
情シスは仕事柄他部署との関わりが多いと思います。自席でモクモクと作業するときもあれば、他部署のフロアにいって作業するときもあります。
その最大のメリットは、他部署の色んな人と関われる・仲良くなれることです。
仲良くは極端かもしれませんが、べつに一言二言会話できるくらいの関係性でも十分です。それによって、情シスとして他部署を巻き込んで仕事を進めるときに声をかけやすくなります。
情シスにとっては顔を売ることはある種あって然るべきだと思いますし、それによって会社のことを他部署目線で普段とは異なる別の角度から知る機会にもなるので、そういう話をするだけでも楽しいですね。それを仕事の延長でできてしまうのが、情シスの最大のメリットであり特権だと思います。
②いろんな業務を経験できる(経験値爆上げ)
運用として日常的にはやるべきことは多々ありますが、情シスの仕事はいろんなことが経験できます。
他部署や上層部から依頼に基づいて、システム導入してみたり、オフィス移転してみたり、社内ITの萬屋みたいイメージでしょうか。ただ、それが行き過ぎたり、社内のITリテラシーが低すぎるとIT介護になってしまいます。IT介護は情シスの体力はもちろん、やる気も削られます・・
③どんな会社でも働ける
情シスは管理部門としての特性を持っています。ある程度の規模であればどの会社でも情シスのポジションがあります。会社から求められていること、やることも会社によって大きくは変わりません。
そういう意味で情シスという仕事は特定の会社に依存することなく、どんな会社でも働くことが出来る汎用的なポジションだと言えます。
情シスのネガティブな部分
魅力だけ伝えてもあれなので、逆にネガティブなところも少し考えてみます。
①業務で専門分野を突き詰めることは難しい
厳密には可能なのかもしれません。でも、一般に情シスの仕事は多義に渡るので、なかなか一つの分野や仕事に限って極める事ができる人は少ないのではないかと思います。
それができる環境は、ある程度の規模の会社で情シス部門の社員が十分いるところかなと思います。
ただ、なんとなくですが、情シスをやりたい人は色々やりたがりの人が多い印象なのと。情シスを極めることも一つの専門性と言えるでしょう。
②給料が安い(評価が低い会社もある)
会社によって異なるので一概には言えません。むしろ、最近はDX推進する立場として会社が情シスを評価する傾向があり、以前と比べるとだいぶ底上げされている感じはします。ただ、エンジニアというくくりの中では依然として高い水準とは言えないのが現状だと思います。
情シスの給料が安い会社は、すなわち情シスへの評価が高くない会社だと言わざるを得ません。転職サイトの求人を眺めていると、小売業だったり、メーカーの情シス求人で見かけることが多いですね。
逆に、大企業しかり、スタートアップやIT企業といった会社では給料が高い傾向があると求人を見ていて感じます。特に経営層がエンジニアだったり、技術的に強い・理解がある会社だととりわけ高水準の給料が期待できます。まあその分求められるものも高いでしょうが。
総じて情シスは楽しい
個人的な意見として、情シスの給料が上がらない理由の大きな要因の一つに、転職市場での人の流動性があると思っています。
情シスの仕事は、うまくやればワークライフバランスをとりやすく、また社員からも感謝されやすいのもあってやりがいもあります。
そのため、多少お金に不満があっても、転職せずとも居心地良く働ける環境であれば転職しない情シスが多いのではないかと思います。
今後さらに社会における情シスの価値が高まり、それがそれか給与に反映されるようになれば、さらなる情シスの給与ベースが上がることでしょう。
魅力やネガティブな部分と良し悪しはあるものの、トータルで見れば良しの部分、魅力が勝ります。
今後社会における情シスの必要性・重要性は高まっていくはずです。社内のセキュリティ対策をどうするか、基幹システムが動かなくなったらどうするか、そんなときに情シスは他ならず求められル役割だからです。ただ、求められるだけ求められて評価されずに給料が横ばいの会社は良い会社とは言えません。しっかりそこを評価してくれる会社を選ぶべきです。
情シスの未来が明るくなるように、自分も情シスを続けることで少しでも貢献できればいいなと思います。