【体験談】文系のIT未経験が新卒でSES(客先常駐)に入社した話
結論
仕事はラク、だってスキルがないからね、大した仕事は任されない。ただ、時間はある!専門用語をググる日々。
はじめに
入ってみたというよりは入らざるを得なかったのが正直なところです笑
いわゆる就活失敗というやつでして。希望の会社には入れず、卒業ギリギリで入った会社がSES企業でした。
私は大学の専攻が文系だったので、エンジニアやSEという響きにどこか惹かれてしまったのかもしれません。
私と同じように、文系かつ新卒でSES(客先常駐)へ入社する人やこの業界に興味がある人にとって少しでもお役に立てればと思って書いてみました。
まあぶっちゃけ、ITエンジニアで飯を食っていくなら、新卒でSES(客先常駐)への就職はオススメしません。
一番の理由は、仕事でスキルアップがしづらかったり、今後のキャリアアップが難しくなる可能性が高いからです。あくまで可能性ですが。
ただ、IT未経験の人にとって、SES(客先常駐)で働くことは一種の登竜門でもあります。文系かつ新卒でも、SES(客先常駐)で働くことで得られることも大いにあります。
一概にSES(客先常駐)がダメだというわけではないのです。
じゃあ結局どっちがいいか、それは自分で決めればいいのです。
一番良くないのは、人に流されたり、大してリサーチせず少しの情報で判断してしまうこと。
導入が長くなりましたが、この話が皆さんの今後の選択肢の判断材料になればと思います。
楽しかった研修期間(4月〜6月)
新卒なので、4月に入社して数ヶ月は外部講師や提携機関の元で技術研修を行います。最近のSES企業は、私のように文系の専攻をしていた人でも積極的に採用しています。
同期を見ても、半分以上は文系だったと思います。当然ITスキルは乏しい。
そんなIT初心者をいきなり現場に出せないですよね。そのために、数ヶ月技術的な研修をさせて、派遣するときに箔をつけたいわけです。
まあ数ヶ月の研修で、現場で通用するスキルが身につくとは限りませんが。
研修内容は、配属先の業務によって異なります。うちの会社では、「開発系」と「インフラ系」という2つの研修内容がありました。
「開発系」の研修では、JavaやC言語で簡単なプログラム開発を行う研修を行ってました。
「インフラ系」の研修は、Windows ServerによるADサーバ構築を行いました。最終的にMCPの資格を取得させられました。
研修期間は、まだ大学生活の延長のような感じで、同期のメンバーと楽しく研修していたと記憶しています。
それでいて、給料もらえてるんですから。
最高でしょ。
現場へGO!地獄の始まり(6月〜9月)
みっちり2ヶ月研修を終えて、さあ現場へGO!
私はインフラエンジニアとして採用されたので、とあるデータセンターに派遣されました。
研修も頑張ったし、現場でもなんやかんやいけるんじゃね?そんな淡い期待は初日で消え去りました笑。
まず、専門用語の理解が追いつかない。聞いたことある単語はあっても、それを会話の中で理解する速度が遅い。
最初の数ヶ月は、先輩のやってる作業を後ろで見学したり、簡単な作業のダブルチェック要員として稼働していました。あとは、お決まりのドキュメントの整理。まあ雑用ですね笑。
とは言っても暇な時間は多いです。基本定時ダッシュできます。残業代は稼げませんが。余った時間は資格勉強にあてました。私はこの時間を利用して、CCNAを取りました。
なお、後から知りましたが転職支援を条件に完全無料でCCNA取得の学習支援してくれるオンラインスクールもあるので、今IT未経験でこれからCCNA取得してIT業界で働きたい・キャリアアップした人にとってはいいかも。
なんせCCNAは受験料が約4.2万(2024年4月時点)と大変高額なので、独学で失敗したくない人にとってはこういうスクールをうまく使うのもアリ。
初仕事、そして挫折(10月〜12月)
数ヶ月の雑用期間を経て、ついに自分にも担当の作業が!とはいっても、簡単な作業ばかりですが。
ただ、本番環境を触る作業なので、嬉しさもありました。小さい仕事ながら徐々に仕事は任せてもらったのですが、そこで立ちはだかった最初の壁がLinuxOS。
最初は特殊なコマンドプロンプトかと勘違いしてました笑。LinuxOSをコマンドでガシガシ使いこなせる人ってかっこいいですよね。
それに、その現場は案外Linux使える人が少なかったので、使いこなせてる人が重宝されていて、すごい眩しく見えましたね。とりあえず、LPICの勉強を始めることに笑。
CCNAもそうでしたが、最近は実質無料でLinuC資格支援してくれるオンラインスクールもあってIT未経験の方に学習しやすい社会になってきたように感じます。独学で挫折してしまう方は一度話を聞いてるといいかもしれません(聞くだけタダなんで)。
自らITエンジニアと名乗る歯痒さ(1月〜3月)
無事LPIC Level1を取得。
当時、大学の同期と飲む機会があったのですが、自分の仕事を説明して理解してもらえなかったことがショックでしたね。
別に馬鹿にされたとかではなく、自分がうまく説明出来なかったことに。自分はまだ自分の仕事を全然理解したいんだと落胆しましたね。
SEとかエンジニアとか、他の業界から見れば聞こえはいいですが、まあ実力はピンキリです。全然ITスキルがないエンジニアもざらにいます。
こんなスキルでエンジニアと名乗っていいのかと、非常に自分が恥ずかしく感じると同時に、もっと仕事がんばろ!と初心に戻りました。
当時を振り返って
こうして振り返ると、まあ楽な1年目だったなと思います。新卒の1年目ということもあり、いくら失敗しても、許してもらえます。多少大目に見てもらえますから。
やっといてよかったと思うのは、CCNAとLPIC Level1を取得できたこと。まあたかが資格ですが、されど資格。経験がない分、どこでアピールするかとなればやる気ですよね。資格はそれを示す客観的な根拠になります!
やはり最初のうちは、経験はもちろんですが、知識を詰め込むことが重要だなと思います。ITの知識がないと、先輩たちとの会話に入れません。
文系から新卒でSES(客先常駐)に入ったわけですが、案外やれるもんです。まあ任される仕事のレベルが低いっていうのはありますけど。
働いていて思いましたが、意外と文系出身のエンジニアっていっぱいいます。文系出身だけどめちゃくちゃ仕事ができる人もいれば、理系出身なのに全然仕事ができない人もいます。
要するに、文系だからとか理系だからとか、あんまり関係ないのです。結局は本人のやる気次第なんですよね。
そして、LPICやCCNA、AWS SAAなどのエントリー資格を取ったらさっさとSESから卒業して自社開発企業へ行くのが吉です。SES自体を否定するつもりはありませんが、長くいる場所ではありません。
ちなみに現在は、新卒で入社した会社を退職して、クラウドサービスを展開する企業で社内SE(情シス)として働いています。インフラエンジニアから社内SEへの転職は結構おすすめです。
勿論これは単なる一例にすぎません。ただ、今後同じような境遇の方が、一つの働くイメージを持って頂ければ幸いです。
※待望の?続編を書きました。良ければこちらもどうぞ