「演劇の劇は劇薬の劇、劇(はげ)しいほど面白い」
他人の不幸は蜜の味
劇作家の菊池寛(1888~1948)は、「演劇の劇は劇薬の劇、劇しいほど面白い」と、物騒なことばをのこしています。たしかに「ドラマチック」(dramatic)という英語も、劇的と訳しますね。
菊池寛は作家として名作を残しているだけでなく、株式会社「文藝春秋」を起こした実業家でもあります。大正12年(1923)年の創刊号には、芥川龍之介、川端康成、横光利一など、のちに文豪と呼ばれるそうそうたる作家が寄稿しています。
文壇の登竜門ともいえる、「芥川賞」や