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第2章 子どもが教えてくれたこと(第5節:おむすびの人になろう)

第1章〜この前までの話はマガジンになっています


本当に本当にやりたいことを選んでみる

第4節でも書いたように、子ども達が幼稚園に通った6年の間は自分のやり直し期間でもありました。結局自分が子どもの頃に受けてきたようにしか育てる方法が分からないんだな、というのをすごく感じています。だけどその方法がやりたいかと言ったらそうじゃない。なんかこの方法が違うのは分かる。なぜなら我が子が幸せそうじゃないから。そんなふうに感じた時に子どもをどうにかしようなんていうのは違うんだろうと思います。目の前の我が子はわたしの在り方(もしくは夫婦の有様)が反映されているだけだから。とにかく自分のことだ、今起きている現象はわたしの何かが反映しているんだと言い聞かせ、自分を責めるのではなく「自分ゴトとして受け取って」行動しました。


そんな子育ての毎日と並行しながら、第3節で書いた料理教室の違和感についても考えていました。料理教室と心がほどけるおむすびの会を並行してやっていたのですが、並行してやっていた、というよりも、まずわたしがおむすびをむすびまくっていた、という方が正しいと思います。2016年に「みんな、おむすびってむすべる?おむすびって習ったことないよねー。おいしいおむすび、一緒にむすべるようになりませんか?」と言って始めたのがスタートでしたが、そんなにお客様が集まってきたわけでもなかったのもあるし、もしこれからサービスにしていくならまずわたしがやってみよう、できるようになってみよう、食べてみよう。そんな感じで毎日のようにむすんでいました。


それがいわゆる「ほどける」という言い方をしている「自分を認め、許し、手放していく」ことにどんどん繋がっていきました。


まず、おいしいということ。

自分の手で生み出したものがお世辞なしでおいしい。

身体が喜んでいる感覚があるんです。


マッサージ行くより、エステ行くより、高級な買い物行ってお金使うより、自分でむすんだおむすびを頬張る方がずっと喜んでいる。


自分で自分を喜ばせている!誰かに与えられた喜びじゃないんだよ?

わたし、すごい!




しかもそれがおむすび!

誰もが1度はきっと食べたことのあるおむすび。

知らない日本人はいないんじゃない?ってくらい日本人のソウルフードであるおむすび。


おむすびなんて知名度もつくり方も超絶シンプルすぎて、おいしいとかおいしくないとかの基準がそもそもない食べ物って思っていたんですよ。腹ごしらえ的な存在で。

米握って海苔まいただけじゃん。

ラップでぎゅってするだけじゃん。


そんな扱いだったおむすびが。

いや、そんなおむすびだからこそ。



自分でむすんでそれを食べているわたしが変わっていきました。

どんどんほどけてどんどん感度が上がっていった。

エネルギーがまっすぐに透明感がましていく感覚も生まれました。


だから子育てをしながら自分やり直しをしていても、自分を必要以上に責めたり、いじけたりすることが少なくて済んだように思います。やってみよう、受け取ろうという勇氣も湧いたのだろうと思います。



みための悪いおむすびが出来上がることもありました。心が荒れている時、枯れている時はやっぱりそういうおむすびができてしまうんです。

それでも食べればおいしいしい、たとえそんな氣持ちの時だって、手をかけている自分が愛おしくなるし、偉いよね、頑張ってるよね、って自分で自分を励ます感覚。癒す感覚。


そんなふうに今の自分を感じながら、否定せずただただ「おいしい」と味わうことがわたしのエネルギーをクリアにしていってくれました。


さらにわたしのむすんだおむすびを食べた子ども達や夫までが「おいしい」と言って食べるわけです。

おむすび食べたい、って言われる日が来るなんて。

「わたしを必要としてるなら言ってよ!」「ほらね、お母さん必要でしょ」って押しつけがましくしなくても必要とされているのが感じられる。「おいしいでしょ」って聞かなくてもおいしいって感じてくれているのが分かる。

これは子育ての距離感や、夫への信頼感や愛を再構築してくれました。


こんなにおいしいものを気負いなく軽やか生み出せている。

この自信はわたしをどんどんわたしにしてくれました。


どんどんわたしになっていくと「おむすびだけを伝えて行きたい!!」と湧いて来るようになり、いよいよ2018年の秋に「おむすびの人になる!」宣言をしました。



当然葛藤がないわけありません。

だって「おむすびを伝える人」ですよ?

しかも握り方講座じゃないわけです。


「おむすびを習う」って聞いたら誰だって「え?おにぎり握れない人いるの?」って思うじゃないですか。それをわざわざお金払って来てください、って言う人になる。

だけど本当にありがたいことに「おむすびの人になる!」宣言からすぐに鹿児島、仙台、栃木と呼んで頂き、さらには大きな親子イベントでワークショップもやらせて頂いたりしました。スタートしてから14ヶ月ほどでのべ500人のおとな子どもの方々に伝えることができたんです。



心がほどけるおむすびの会は握り方教室じゃない。自分を感じる場。

来てくださったみなさん、多分98%くらいの方々が半信半疑で(友達がすごいっていうからまぁ、、)みたいな感じで足を運んでくださって「握り方教室じゃない!」「なにこれ!深すぎる!」「えーーーーー・・・!!w」と衝撃を受けてくださるわけです。

>> お客様の声

泣く方も多くて、これってワンワン泣くというより涙をこぼす、っていう感じで。浄化していたり昇華していたりしているんだろうな、と感じられました。

それに子どものむすぶおむすびに感動するお母さんも多いです。なんでこんなおいしいの!って。How toじゃないんだなぁを目の当たりにする瞬間です。



そんな悦びを味わいながらも「どうやって利益を出すんだ」とか「おむすびの人なんて信じてもらえないかもしれない」と不安や葛藤があったのも事実です。ですがそれをかき消すように「泣くほどのものを伝えようとしているってもうそれお役目ですよね」「現代の初女さんだよ」と心がほどけるおむすびを信じてくださる方もたくさんいらっしゃいました。

そんな方に支えられ、エネルギーを頂き、今の今まで心がほどけるおむすびを伝え続けることができています。



握り方を知らない人なんていないでしょう。

だけど、心と身体が底から喜ぶおむすび、食べたことありますか?

もしそれが自分でむすべるようになったら。自分を励ませるようになったら。癒せるようになったら。

そして大切な人にむすべるようになったら。


きっと人生が変わります。




第2章はこれで終わりです。

第3章はほどけてほどけていったそのプロセスを少し詳しく書きますね。


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