仕事が忙しくなると家庭が疎かになる、という不安の正体
慣れるために必死で仕事を覚え、できるようになると効率がよくなるように不必要なところを少しずつカットしていく。
仕事がスムーズにこなせるようになるととても楽しく取り組むことができる。
しかし、それもつかの間でスムーズにできるようになると今までかかっていた時間の半分ほどでできるようになる。
残りの時間は何か他のことに当てられるようになるのではないか。
興味の触手が多方面に伸び、今以上に何かできることはないかと考え始める。
そうやって仕事の質は上がっていくのかもしれない。
仕事をしていくことはとても好きだ。
自分のやっていることが誰かの役に立ち、そしてその対価としてお金をもらい、日々の生活を回してくれる。
仕事が楽しくなって忙しくなることを望む一方で家庭や自分の体のことを考えてセーブする自分がいる。
セーブする思考。
元気でなければ仕事もできないので体のことを考えるのは大切だが、仕事が忙しくなると家庭が疎かになる、ということに繋げてしまうのは違うと思う。
どうしてそんな風に考えてしまうのだろうか。
私が女性だからだろうか。
少なくとも今家族から家庭が疎かになっていると指摘は受けたことがない。
しかし、大人になる中で、親から家庭を第一に、子どもを第一にと言われることは何度もあった。仕事が忙しくなると子どもに向き合えないからとも。
確かにそれは一理あると思う。
しかし、女性も働かなければならない。
それなのに男性は仕事に専念して良くて、女性だけが仕事も家庭もどちらも蔑ろにしないで両方をバランスよく回していくなんて無理な話だ。
最近心理学の本を読んだ。
その本には、社会的に成功を望む反面、成功したら家族や子育てとの両立ができるだろうかという不安が先に立ち、成功を回避してしまう傾向が男性よりも女性に強く見られるというようなことが書いてあった。
その本を読んで私の不安の正体が少し分かった気がした。
今まで抱いていた不安は、日本の男性と女性の長い間の関係性によって作られてきた思想によるもので、今回のことに限ったものではなく、このようなことは他にも知らず知らずのうちに頭の中に植え付けられているのだろう。
不安の正体が分かったらやることは一つだ。
体の声は素直に聞いて、疲れたら休む。
家庭のことを理由にセーブする思考が湧いてきたら、一人で抱え込まず自分にできないことは家族に分担してもらい両立できる方法を模索していく。
そうでなくても仕事や家庭でトラブルはたくさんある。それだけでも大変なのに自分の思考パターンでつまずいている場合ではない。
自分に植え付けられているしがらみを解きほぐして、思考はできるだけシンプルにしていきたい。
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