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「ちいかわ」が好きなんです

ちいかわ、ご存知でしょうか。
ナガノさんという方が描かれた、ネット連載のまんがのタイトルです。
ちなみに「ちいかわ」とは「なんか小さくてかわいいやつ」の略だったりします。
そのまんがでは、 まっしろいクマのような「ちいかわ」、ねこの「ハチワレ」、破天荒な「うさぎ」という、なんかちいさくてかわいいキャラクターたちの日常が描かれているのですが、決して、かわいいだけじゃない。
ときにブラックで、ときにホラー。
そしてときには鬱展開のようなテイストさえ垣間見せてくることがあります。
はらはらしたり、わくわくしたり、とにかく更新されるのが待ち遠しくって仕方ない。

ちいかわたちは、なんかちいさくてかわいい存在ですが、寄せ場のような場所で日雇いの仕事をもらい、汗水たらして働き、日払いの報酬をもらいながら暮らしています。
日本酒のワンカップをクイッと煽り、眉間にしわを寄せてハーッと息をつく、妙にシブい嗜好のキャラクターもいたりします。
かわいらしい絵柄と、生臭いほどの現実感のミスマッチが、おかしくって癖になる。

ここまで書いてきて、ちいかわの面白さや、魅力を伝えられているのか不安ですが…
シンプルに要約して説明ができない、そんな絶妙な深みと味わいのある作品なのです。
(伝えることを放棄したわけじゃありません、ええ、ありませんとも)

主役から端役まで、強烈な個性を持った愛すべきキャラクターたちがひしめきあう中で、わたしの推しは、すばり「うさぎ」です。
まるまるっとしたお顔、カスタードクリームのような色合い、頭のてっぺんにアンテナのようにぴゅっと伸びた二本のおみみ。
おまけにしっぽもふわふわ。
見た瞬間に、心を撃ち抜かれました。
うさぎは、言葉を話すことがなく、いつも、ヤハ、とか、ウラララララァ、と大きな声で奇声をあげては、跳ね回っています。
おいしいものがあれば飛びついて食べる。
楽しければ踊る。ピンチのときは戦う。
誰の目も気にしない自由さと、迷いのなさ。
両耳をぴんと立て、自らの行きたいところへ颯爽と駆けていくうさぎを見ると、あなたも自由に駆け回っていいんだよって、なんだか背中を押された気持ちになるのです。

かわいさによる癒やし。
ストーリーによる没入感。
そのふたつによるリフレッシュ効果。

ちいかわ沼は、煩雑でたまに憂うつな日々を生きるわたしたちが、ふらりと手ぶらで立ち寄ることのできる、ユニークな日帰り温泉のような、そんな最高の場所です。
ちいかわ沼よいとこ、いちどはおいで。
さあ、ほらほら、あなたもご一緒に。


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