ヒグチ

好きなものたちについて

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  • 今日の一曲

    その日の気分で好きな曲の話をします。 不定期更新。

  • 社会人男性のギター奮闘記

    24歳でギターを始めた男が日々練習する様を晒す場。 モチベ維持が目的の為、内容はうす味です。 不定期更新。

最近の記事

ライブのようなフィルムを観て~坂本慎太郎LIVE2022atキャバレーニュー白馬 フィルム上映会 at味園ユニバース~

観てきましたよ。坂本慎太郎のフィルム上映会。 せっかくライブハウスに行くのに映像を観るだけってどうなん?と思っていたのだが、とんでもない。あれは限りなく“ライブ”に近く、ライブでは絶対に味わえない体験だった。 そもそも、味園ユニバースで坂本慎太郎を観られるというだけで十分価値がある。昨年の秋ごろにあった味園ユニバース公演に落選したことをずっと悔やんでいただけに、今回の上映会は願ってもない機会だ。 元々はキャバレーだったという本会場。両側がキラキラと光る階段や、色とりどりの

    • 感性と引き換えに社会性を手に入れる

      学生時代。とりわけ大学生時代は、多くのモラトリアム人間ががそうであるように、うだつの上がらない自分を改善しようともせず無為にこねくり回して、そこから世に名を馳せるための原石が転がり出てくるのをひたすら待ちぼうけていた。 あの頃の僕は小説家になりたかった。本気だったんだ。 無論そんな調子でいいものが書けるはずもなく、就職を機に執筆からは遠のいていき、社会人生活3年目を控えた今となってはこうしてnoteに雑記を残すことでお茶を濁す始末。基本的に平日は仕事一色で、最近はとある国

      • 2023年良かった新作アルバム5選

         2023年。今年も粒ぞろいで相変わらず音楽を聴くのが楽しい1年だった。  少し俗っぽい切り口で照れくさいのだけれど、年間を通して聴いた新譜の中からとくに良かった5作品を紹介しようと思う。 カネコアヤノ『タオルケットは穏やかな』 今年の新譜でいちばんリピートした作品。格付けはそれほど好きではない僕だが、初めて本作に触れた時は「今年のナンバーワンはこれかもな」と直感した。  個人的にカネコアヤノは弾き語りよりもバンド形態のほうが好きなので、エレキギターのサウンドが光る本作はま

        • 今日の一曲 #6【きかいにおまかせ / 家主】

          ※注意  当記事は投稿者の個人的な見解と自己満足によって成り立っています。「自分語り乙」「隙自語」といった具合にアレルギー反応を示す方にはブラウザバックを推奨します。  2023年もあと2週間ばかりで終わる。子どもだった頃は家の裏山の色合いや登下校中に吹く風の冷たさから年の瀬を感じ取ったものだけど、大人になった今は仕事の繁忙度合いと、Apple Musicが集計する年間Replayをチェックすることで1年の終わりを実感している。  今年もたくさんの音楽と巡り合ったけれど、

        ライブのようなフィルムを観て~坂本慎太郎LIVE2022atキャバレーニュー白馬 フィルム上映会 at味園ユニバース~

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        • 社会人男性のギター奮闘記
          2本

        記事

          24歳、はじめてのきらきら星(ギターver.)

           ギター4日目にして、遂にメロディを奏でることに挑戦した。  コードをじゃかじゃか鳴らすだけの練習に飽きてきたので、またしても某ギター教則YouTuberに倣い、簡単なメロディを弾いてみることに。  まずはドレミを弾く練習からスタートし、なんとなく左手が動くようになってきたらTAB譜を見ながらメロディをなぞっていく。一音ごとに左手を動かすのが難しいのは言うまでもないが、右手で正確に弦を弾くのも案外至難の業だ。  黙々と引き続け、なんとか形にはなった。あくまで形には。  

          24歳、はじめてのきらきら星(ギターver.)

          今日の一曲 #5【愛のテーマ / 毛皮のマリーズ】

          ※注意  当記事は投稿者の個人的な見解と自己満足によって成り立っています。「自分語り乙」「隙自語」といった具合にアレルギー反応を示す方にはブラウザバックを推奨します。  先日従姉妹の結婚式に参列したのだが、あまりにも美しいひと時でこっそり泣いてしまった。  結婚式はやらなくていいのでは?という派閥の僕だったが、初めて結婚式を見て、しかもそれが幼い頃から仲良くしていた従姉妹の式ということもあり、感極まって溢れてきた涙が僕の捻くれた心をすっかり溶かしてしまった感じだ。もちろん

          今日の一曲 #5【愛のテーマ / 毛皮のマリーズ】

          24歳、ギターを買う

           24歳、会社員。冬のボーナスでギターを買った。  購入したのはスクワイヤーのストラトキャスター。正式名称(?)は「Squier by Fender SONIC STRATOCASTER」。島村楽器で4万円くらいする、マーシャルアンプ等の14点が付属した初心者セットだ。  みんなの言いたいことは分かる。 「24歳でギターデビュー?遅いのでは?」  それ、僕がいちばん思ってる。  昔からずっと、ギターは高校生までには始めないと手遅れだと考えていた。ましてや20台半ばに

          24歳、ギターを買う

          今日の一曲 #4【わかってほしい / ゆらゆら帝国】

          ※注意  当記事は投稿者の個人的な見解と自己満足によって成り立っています。「自分語り乙」「隙自語」といった具合にアレルギー反応を示す方にはブラウザバックを推奨します。  ゆらゆら帝国を知ったのは3年ほど前。新型コロナのパンデミックで家に籠るのが日常的になっていた頃のこと。暇を持て余していた僕はサブスクやYouTubeを駆け回り、退屈な日々から自分を引き剝がしてくれる音楽を探し求めていた。  そして、とあるアルバムのジャケットに目が留まった。言わずと知れた名盤、「空洞です」だ

          今日の一曲 #4【わかってほしい / ゆらゆら帝国】

          今日の一曲 #3【UNDYING / the GazettE】

          ※注意  当記事は投稿者の個人的な見解と自己満足によって成り立っています。「自分語り乙」「隙自語」といった具合にアレルギー反応を示す方にはブラウザバックを推奨します。  僕が音楽に夢中になった原体験は中学1年生の時、ヴィジュアル系(以下V系)との出会いだ。始めは当時流行っていたゴールデンボンバーにはまったのを入り口に、己龍・R指定・MEJIBRAY・DEZERTなど、当時若手で勢いがあったバンドを片っ端から聴き漁り、ほどなくDIR EN GREY・MUCC・メリー・シド、そ

          今日の一曲 #3【UNDYING / the GazettE】

          今日の一曲 #2【冬、頬の綻び、浮遊する祈り / 小林私】

          ※注意  当記事は投稿者の個人的な見解と自己満足によって成り立っています。「自分語り乙」「隙自語」といった具合にアレルギー反応を示す方にはブラウザバックを推奨します。  2023年もあと2か月足らずで終わろうという今日この日に、2022年に最もリピートした曲を語らせてほしい。小林私が昨年リリースしたアルバム「光を投げていた」に収録されている一曲、「冬、頬の綻び、浮遊する祈り」だ。季節的にもこの曲が似合う時候になってきたからちょうどいいだろう。  まずは曲名。なぜここまで攻

          今日の一曲 #2【冬、頬の綻び、浮遊する祈り / 小林私】

          今日の一曲 #1【青春時代 / GOING STEADY・銀杏BOYZ】

          ※注意  当記事は投稿者の個人的な見解と自己満足によって成り立っています。「自分語り乙」「隙自語」といった具合にアレルギー反応を示す方にはブラウザバックを推奨します。 「一番好きな曲は?」「あなたの人生のテーマソングは?」「死ぬ前に聴きたい曲は?」等々の質問をされたら、迷わずこの曲を答える。この世にある全音楽の中で最も好きな曲であり、僕が銀杏BOYZに出会うきっかけとなった思い出深い一曲だ。  当時の僕は14歳。好きな音楽ジャンルはヴィジュアル系。楽曲、衣装、メイク、ライブ

          今日の一曲 #1【青春時代 / GOING STEADY・銀杏BOYZ】

          僕と志磨遼平のビューティフルな夜~the dresscodes TOUR2023「散花奏奏」at 大阪BIGCAT~

           10月22日、日曜日、17時。心斎橋にドレスコーズのライブを観に行った。まずは一言、最高でした。ありがとう志磨さん。また会いに行くよ。  今年足を運んだライブはいくつもあるけれど、個人的にはこの日のドレスコーズが2023年のベストパフォーマンスだ。その証拠に僕は、丸裸にされた脳みそを彼らに差し出して、どうぞここに素敵な音楽を余すことなく詰め込んでくださいと懇願していたのだから。  と、余韻が心地良いあまり気色の悪い表現を用いてしまったが、要するに今年観たなかで最も心奪われ

          僕と志磨遼平のビューティフルな夜~the dresscodes TOUR2023「散花奏奏」at 大阪BIGCAT~

          休日にオオカミの家を覗きに行った

           先週、「オオカミの家」を観に行った。2018年にチリで制作されたストップモーション映画である。偶然YouTubeで予告を見つけた日から、公開されたら必ず見に行こうと決めていたのだ。  19時という遅い時間からの上映だったにも拘らず、シアターはほぼ満席だった。みな首を長くして公開を待っていたのだろう。当作品が国内で上映開始されたのは8月19日だが、僕が住む大阪では何故か9月1日からの公開。東名阪のうち大阪だけが出遅れているとは何事か。これじゃあ何のために高い家賃を払って都会

          休日にオオカミの家を覗きに行った

          学生時代に書いた小説を供養する

           学生時代、小説の執筆に没頭していたことがある。何度か新人賞にも応募したし、とあるサイトに投稿していたこともある。もちろん、箸にも棒にも掛からなかったわけだが。  何故執筆するに至ったのか。その時の自分はどんな状況にあって、何を考えていたのか。つい先ほどまでそんなことをつらつらと書いていたのだけれど、筆を進めているうちに体温が上がっていくのを感じて、やはり御託を並べるのはよそうと思い、それらは消してしまった。  とにかくあの頃は、特別な何者かになりたかったのだと思う。誰にで

          学生時代に書いた小説を供養する

          消費できない音楽体験~カネコアヤノ野音ワンマンショー2023 at 大阪城野外音楽堂~

          「おや、当選してたのか。チケット代高いんだよなあ。でも会場は家からさほど遠くないし、サッと行ってサッと帰れるなら仕事にも響かないな」  チケットぴあの当選メールを見た時の率直な感想だ。  カネコアヤノの魅力は、もはや熱心な音楽好きの界隈を飛び越えてマスにも刺さっている。チケットはそう簡単に取れないだろうが、万が一にも当選することがあるなら良い席で見たいよな。そんな思惑から、財布の事情も顧みずにS席のチケットに応募した。  本気でカネコアヤノの音楽を生きがいにしている方々か

          消費できない音楽体験~カネコアヤノ野音ワンマンショー2023 at 大阪城野外音楽堂~

          ロックの神様に会った日~坂本慎太郎LIVE 2023at日比谷公園野外音楽堂~

           茹だる様な暑さに見舞われた6月25日、東京に到着したのは正午過ぎのこと。この日の目的は他でもない、崇拝する坂本慎太郎のワンマンライブを見に行くことだ。  ゆらゆら帝国の解散後初となる野音でのワンマン。約14年ぶり。3年前に彼の音楽を知ったばかりの僕にとっては願ってもない奇跡だ。  初めての一人旅、4年ぶりの東京、初めての野音、半年ぶりの坂本慎太郎。心躍る要素が盛りだくさんだ。  開演まで随分と時間があったので、ずっと憧れていた下北沢を訪れたのだが、心は別の場所に引っ張られ

          ロックの神様に会った日~坂本慎太郎LIVE 2023at日比谷公園野外音楽堂~