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最後の投稿

水かぎろひしづかに立てば依らむものこの世にひとつなしと知るべし
                            -葛原妙子

太平洋戦争終結後、知識人の思想や哲学はひっくり返った。国粋主義者たちは民主主義者に変わり、戦争賛美していた者たちは反戦平和を唱えるようになった。

その光景を目撃した多くの日本人は、自分の信じるものなど簡単に壊れてしまうことを知った。

私は生まれてから現在に至るまで、二度大きな衝撃を受けた体験をした。ひとつは東日本大震災。街が津波で流され、たくさんの人が亡くなったあの震災。原発事故はモニター越しでも衝撃的だった。

もうひとつはコロナ禍。何気ない日常が一変した。人が集まる場所を恐れ、近くにいる他人の咳に恐怖するようになった。

たった一瞬で、世界が変わり自分の考え方も変わる。

そして昨日。ウクライナにロシアが侵攻した瞬間を目にし、私はそれに絶望した。

侵略戦争は許されない。きっと国連が何とかしてくれるに違いない。アメリカが、EUが、世界が一致団結して阻止するに違いない。

そう考えていた私の考えはひっくり返った。

私の思想や哲学なんてものは、簡単にひっくり返ってしまうほど安っぽいもの。いや、違う。陽炎のようなものかもしれない。

どちらのせよ、もう何も信じたくないし、何も考えたくない。

とりあえずnoteは今回の投稿で最後にする。

短いお付き合いでしたが読んでいただいてありがとうございました。

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