樋口裕介 YuusukeHiguti

1992年東京都出身。京都の畳店で修行。京都畳競技会2011年度・2012年度・2013年度・2014年度京都府知事賞最優秀賞。2016年畳製作一級技能士の資格取得。2018年3月畳業で独立。「小説家になろう」「カクヨム」「note」にて小説を投稿。

【京都物語】思い出の楽園27

とある日の休日【中編】 アニキの下宿先は松尾大社のすぐ近くにある二階建ての一軒家。濃い灰色の外装に木で枠組みを囲っている昭和後期に流行った和洋折衷の家である。家...

【京都物語】思い出の楽園26

とある日の休日【前編】 目が覚めると下宿先の階段で、うつ伏せになって横たわっていた。頭が痛い。喉が渇いた。とりあえず起き上がろうとすると自分が全裸である事に気が...

【京都物語】思い出の楽園25

山の上のお寺【後編】 「もしもし。」 「お疲れ。いま、髪きっとったけん。すぐ連絡返せんかった」 「お疲れ様です。お取り込み中すみません。あの。急な用件ですが、今...

【京都物語】思い出の楽園24

山の上のお寺【中編】 右手に持っていた畳を左手に持ち替える。何メートルか進んでまた持ち替える。腰に体重を乗せて移動する。大きな岩と荒い砂が無造作に敷き詰められ、...

【京都物語】思い出の楽園23

山の上のお寺【前編】 事の発端は、住職マミーの一言から始まった。 「畳屋さん急いでくださいね。18時までに畳の引き上げが終わらないと、お掃除するアルバイトの人に...

【京都物語】思い出の楽園22

凶暴なお客様【後編】 「ここです。」 階段を上がって3階左側、表札には名前がない。扉の四方は錆びて黒ずんでいて、床には枯葉が三輪ほど落ちていた。役所の職員がイン...