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一声惚れと一目惚れ (下) (140文字小説)

 今年もチクチクしてる。

 痛みが私の心を物語る。

 桜の季節は、もういない彼を思い出す。

 幸せになれ、と言った桜井さん。

 ふわふわ舞う桜のシャワーを浴びていると、ふいに名前を呼ばれた。

 桜と。

 私は踵を返し「はい」と応えた。

 男性がいた。

 直感した。

 この人は私の特別になる、と。

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