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論考・エッセイ

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2020年8月の記事一覧

【エッセイ】ロンドンから持ち帰ったのは指定難病でした。

【エッセイ】ロンドンから持ち帰ったのは指定難病でした。

※本記事は潰瘍性大腸炎の具体的な病状に関する記載を含みます。恐縮ながら、どうぞ飲食を終えてからお読みください。食欲をなくしても、食事が美味しくなくなっても責任は取りません。

先日、内閣総理大臣の安倍晋三さんが慶應義塾大学に通院した報道を受けて、この記事を書きました。

せっかくなので、自分の発病や闘病生活について、この記事から切り取って詳しく書いていこうと思います。なお、本稿に記載の内容は私の体

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【エッセイ】断ち切りたい「毒親の血」――「両親が開業医の一人息子であること」は必ずしも幸せを意味しませんでした。

【エッセイ】断ち切りたい「毒親の血」――「両親が開業医の一人息子であること」は必ずしも幸せを意味しませんでした。

先日、noteで『いくつもの世界の片隅で「ふつう」に翻弄されていたら、ロンドンに辿り着いていました。』を公開したところ、多くの方に記事をご覧いただきました。

もともとの『この割れ切った世界の片隅で』では地方や家庭といった環境によって異なる「ふつう」に主眼を置いていましたが、私のエッセイは「親の理解」によって歪まされ、今なお危機に瀕している「ふつう」についても取り上げました。

せっかくですから、

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【エッセイ】いまのところ、どうしても「8月15日」だけは靖国神社に参拝できません。

【エッセイ】いまのところ、どうしても「8月15日」だけは靖国神社に参拝できません。

2-3年ほど前に、人生で初めて英語運用能力評価試験の「IELTS(International English Language Testing System)」を受けたときに、スピーキングテストで「自分の名前の由来」を質問されました。当時の私は英語が苦手で(いまでも決して「得意」ではありませんが)、辿々しく話したことを記憶しています。

ニューギニアでマラリアに苦しみ、ついには自決した父方の大伯父

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【エッセイ】潰瘍性大腸炎患者の私にとって、安倍晋三さんは「ヒーロー」でした。

【エッセイ】潰瘍性大腸炎患者の私にとって、安倍晋三さんは「ヒーロー」でした。

※本記事は潰瘍性大腸炎の具体的な病状に関する記載を含みます。恐縮ながら、どうぞ飲食を終えてからお読みください。食欲をなくしても、食事が美味しくなくなっても責任は取りません。

昨日、内閣総理大臣を務める安倍晋三さんが慶應義塾大学に通院したことが報道されました。Yahoo!ニュースやNewsPicksのコメント欄を見ていると、彼の病気を揶揄したり、健康状態をダシに辞任を期待したりする意見が散見されま

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【エッセイ】いくつもの世界の片隅で「ふつう」に翻弄されていたら、ロンドンに辿り着いていました。

【エッセイ】いくつもの世界の片隅で「ふつう」に翻弄されていたら、ロンドンに辿り着いていました。

昨日(2020年8月12日)に「母校を買収した」経歴を持つ仁禮彩香さんが東洋経済オンラインに取り上げられ、Twitterでも「母校買収」として話題になっていました。

「在学中に母校を買収する」経験を持つ人は世界でも稀でしょう。彼女は私と年齢が同じでありながらご活躍なさっていて、非常に尊敬せざるを得ません。
一方で、この仁禮さんの記事をあるnoteと比較しているツイートもありました。

そのnot

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