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スタートアップにおけるフリーランス・複業人材活用のリアル

株式会社ブレーンバディ執行役員CHROの永井です。
今回は、組織づくりをする皆さんと複業人材活用について考えていきたいと思います。スタートアップ企業は特に保有するリソースが少なく、社外リソースの活用は必須ではないでしょうか。当社も多分に漏れなく社外パートナーに支えられ会社経営ができています。今日は、弊社を事例に社外複業人材の活用について考えていけたら嬉しいです。

創業初期から支えられている社外パートナー

当社は、2021年4月に創業しました。所謂”コロナ禍”で創業した会社になります。当時はリモートワークが普及・定着しはじめ、世の中的にも複業が活発になったタイミングでした。企業と複業者を繋ぐマッチングプラットフォームも複数リリースされ、比較的フリーランスや複業者と出会うことが容易になってきたタイミングです。そんな社会環境の変化も相まって、当社でも創業当初から複数の社外パートナーのお力をお借りしています。
創業当初の社内メンバー構成は、営業出身者2名とコーポレート出身者1名の3名体制でした。事業開発をしながら売上を作り、会社を守っていくにはリソースも専門性もかなり不足していました。特に当社はSaaSプロダクトを開発していたので、プロダクト開発・エンジニアリング・デザインなどの領域は外部調達が必須でした。また、当たり前ですが、売上を作らないと会社は潰れます。そのため、営業活動のリソースを最大化する必要もありました。
しかし、正社員を採用するのは、採用難易度・コスト・リスクどれも非常に高いです。一方でスタートアップの初期フェーズは、法人に外注する意思決定もしづらいです。理由は変化が激しい中で、柔軟に対応してくれる法人が少ないことと、コストが高い可能性があることです。もちろん、正社員採用や法人への外注が全て悪い訳ではなく、スタートアップの初期フェーズでは最適ではない可能性があるというだけです。
上記背景から当社では、プロダクト開発・管理業務・営業活動など多くの領域で社外人材の活用をしてきました。

社外人材との出会い

社外人材との出会いは様々です。当社では、知人や諸先輩方のご紹介、前職の同僚など、リファラル経由での出会いが初期は一番多かったです。徐々に社外人材の活用ボリュームが増えたタイミングで、マッチングプラットフォームも活用しました。Another worksさんの複業クラウドを始め多くの素敵なサービスには心から感謝しています。
もちろん、出会いだけではなく別れもあります。お仕事をご一緒させていただきましたが、お互いの価値観や専門性が合わずご契約を解除することも何度かありました。

チーム組成の難しさ

結論を先に伝えますが、当社ではオンラインワークを活用しながら、会社や場所の垣根を越え、様々な人が有機的につながるネットワーク型組織を構築することができたと思います。しかし、オンラインワーク中心に社外人材でチームを組成する難易度は高いです。その理由は以下だと考えています。

①動機付けのトリガーがわかりづらい
②内部人材と同じビジョンを共有しづらい
③雇用形態や価値観が違う
④ヒエラルキーが存在しない
⑤オペレーション設計が難しい

その他にも難しさを感じたポイントはありますが、大きく括ると上記になります。「業務委託と正社員のマネジメントは同じだ」と考える方もいるのではないでしょうか?僕も本質的には同じだと思います。ただ、異なる部分も複数あると感じています。それは、正社員と業務委託の方では、会社・個人双方の黙示的・明示的期待が異なるケースが多いため、当然と言えば当然かもしれません。
そのため、ネットワーク型組織を組織として機能させるためには、高度なオペレーション・ピープルマネジメントが必要になってきます。

ネットワーク型組織のマネジメント

マネージャーの役割は、人と資源を組織化し、目標を効率的かつ効果的に追求することだと考えています。特に、オンラインワークを中心としたネットワーク型組織では、オペレーションマネジメントの設計が重要です。オペレーションマネジメントとは、コトに課題設定して成果を最大化することです。多くの組織で、ピープルマネジメントとオペレーションマネジメントを混同しているケースは多いですが、明確に分けて考えた方がマネジメントの効果は高まると考えています。特にオンラインワークを中心としたネットワーク型組織は前章の通り、社員をマネジメントするより障壁が多い可能性があります。そのため、情報の流通量を担保する仕組みや、モニタリング体制、行動の可視化など、目的達成を阻害する要素を仕組みで排除することが重要です。

当社でも、slackを起点にコミュニケーションをシームレスにすることや、その他情報共有の仕組み、モニタリング体制、ミーティング設計など、オペレーションマネジメントは慎重に行なっています。
また、オペレーションを整備したうえで、ピープルマネジメント観点の相互理解や育成にも取り組みます。相手の強みや動機付けのトリガー、やりたいことなどを初期に把握した上で組織として成果を最大化できる体制を構築しています。

今後のブレーンバディ

ブレーンバディでは、今後もフリーランス・複業ワーカーの方々と一緒に会社を成長させていきます。また、今後はより一層フリーランスや複業ワーカーの方々にも価値提供していける会社にしていきたいです。当社に関わっていただくことで、何かしらポジティブな成果を得ていただき、ご自身の人生を少しでも前に進めていただく一助になっていきたいです。
今回は概要のみでまとめましたが、より具体的な取り組みは別途書けたらと考えています。

社外人材や企業を活用したネットワーク型組織づくりは、企業の人材調達戦略に今後より大きく影響してくると考えています。そのため、人事の役割として、どのようにネットワーク型組織を構築するか考え続けたいです。


<参考文献>


<大変お世話になった複業クラウド>

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