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大型客船3年ぶり歓迎 ぱしふぃっくびいなす 石巻寄港は今回が最後

 日本クルーズ客船(株)=大阪市=が運航する大型客船「ぱしふぃっくびいなす」(定員620人、総トン数2万6594トン)が3日、石巻港大手埠頭(ふとう)に3年ぶりに寄港した。コロナ禍で地元向け船内見学会などは中止したが、ツアー客は石巻地方の観光地巡りを楽しみ、関係者らがもてなした。同社は来年1月で客船事業の終了を決めているため、同船の石巻寄港は今回が最後となった。

 「秋の東北クルーズ」と題したツアーの一環で横浜港―岩手県・大船渡港を5日間かけ往復する日程。首都圏の170人が乗船した。2日目は石巻港に寄港し、夜まで滞在した。寄港は令和元年9月以来、10回目。

大漁旗を振って客船を出迎えた

 埠頭では石巻市など周辺2市2町の関係者が大漁旗を振って出迎え。感染対策で規模縮小し、市民の立ち入りは制限した。歓迎のあいさつで齋藤正美市長は「限られた時間だが石巻地方の魅力を堪能し、ぜひ思い出に残る旅にして」と船上の客に呼び掛けた。岸では観光案内や物産販売もあり、乗客は石巻市内や松島町などを観光した。

 夜には雄勝町伊達の黒船太鼓が勇壮な演奏を繰り広げ、午後8時に船が港を離れると関係者はペンライトを振って見送り、花火も上がった。

 同船は平成10年に就航し、石巻の初寄港は14年。震災後は復興支援を兼ねてほぼ毎年入港していた。コロナで丸2年間運休し、今年3月に本格運行を再開していた。【山口紘史】





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