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テーマは水産業とエネルギー 家族で社会科見学ツアー 産地訪ねカキ養殖学ぶ

 地域の産業や身近なエネルギーを楽しみながら学ぶツアー「家族で社会科見学!さがそう地域の魅力」(石巻日日新聞社主催、東北電力宮城支店協賛)が11日、石巻市と女川町で行われた。今が旬のカキをテーマに小売店や生産施設を見学。地元特産である水産物の流通や養殖の仕組みなどを学んだ。東北電力女川原子力発電所も見学し、暮らしを支えるエネルギーの使い方も深く考えた。

 広島に次ぐ全国2位の生産量を誇る宮城のカキは石巻地方が一大産地。ツアーではカキはどのように作られて出荷、販売されているのかを学んだほか、環境負荷軽減に向けた電源構成(エネルギーミックス)を考えてみようと、女川原発も見学した。

元気いちばでは地元の特産品も学んだ

 この日は親子15人が参加し、バスで石巻駅前を出発。地元産のカキを扱ういしのまき元気いちば=同市中央=を訪ね、子どもたちから食べ方の質問を受けた米澤耕也マネジャーは「カキは生食以外にも蒸し、フライがおいしい」と語った。

 同市狐崎の県漁協石巻市東部支所(石森裕治運営委員長)ではカキむき作業を見学。石森委員長らは一個を数秒でむき、その速さに子どもたちは驚きの声を上げた。石森委員長は「海域によって出荷までの時間が1年、2年と違う。ここは2年であり、じっくり育てることで実入りが良く味も濃厚となる」と話していた。

カキむき作業を見つめる子どもたち

 その後、むき身は海水で洗浄され、出荷を待つ。この日は蒸しガキも振る舞われ、参加者は出来立てに舌鼓を打った。カキを初めて食べたという湊小4年の熱田颯真さんは「海の味がしてすごくおいしく6個も食べた」と満足気だった。

 女川原子力PRセンターでは、原子力や風力、太陽光などを活用するエネルギーミックスを学習。津波対策工事が進む発電所構内も見学した。(株)高政 万石の里=女川町浦宿浜=では、手焼きかまぼこの体験も行い、出来立てを味わった。

 住吉小4年の相澤有恵さんは「発電所の工事現場も興味深かった」とにこやか。父親の零士さん(33)は「普段、親子で来ることのない場所なので、楽しくとても良い思い出になった」と話していた。【渡邊裕紀】


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