【全国高校野球宮城大会】 10年ぶり石巻で開会式 石巻勢8校 堂々行進
「第105回全国高校野球選手権大会」につながる宮城大会は7日、石巻市民球場で開会式を行った。石巻での開幕は平成25年以来10年ぶり。スタンドには保護者や地域住民らが多く詰めかけた。昨夏の甲子園を制した仙台育英を先頭に石巻勢8校を含む計62チームが堂々と入場行進。選手宣誓の後、甲子園出場をかけた球児の譲れない夏が始まった。
石巻勢は石巻、石巻好文館、石巻西、石巻工業、石巻商業、宮城水産、石巻北、日本ウェルネス宮城。このうち宮城水産と石巻北は涌谷との連合チームで臨んだ。試合はトーナメント戦。石巻市民球場と仙台市民球場、鹿島台中央野球場の3カ所で行われ、準決勝以降は楽天モバイルパーク宮城を使う。
開会式では、各チームがプラカードと校旗を掲げ、堂々と入場行進。石巻勢が登場するとスタンドからはひと際大きな拍手が沸いた。
選手宣誓で柴田の伊藤奏主将は「コロナを乗り越えた先に明るい未来、甲子園があると信じ練習に励んできた。流した汗も、悔し涙も全てこの仲間たちと喜びを分かち合うためのもの。当たり前に野球ができることと支えてくれる仲間や監督、家族への感謝を胸に闘志を燃やす」と高らかに述べ、熱い戦いの火ぶたが切られた。
宮城水産の阿部匡汰主将(3年)=稲井中出身=は「地元の球場で開会式ができて幸せ。野球を通し、石巻の良さを地域外の方々に知ってもらえる契機にもなった」と話した。
スタンド席はほぼ満席。村上美智さん(50)=東松島市矢本=は息子の雄大さん(石巻商3年)の雄姿を目に焼き付けた。「地元だけに近くて利便性が良いが、楽天パークに比べ、石巻市民球場はスタンド席が狭く席数が圧倒的に少ない。スタンド席に座れる保護者数も例年の半分以下だった」と話していた。
式後、同球場では宮水・石巻北・涌谷連合と泉館山の開幕試合があった。8日午後には鹿島台中央野球場で石巻工と宮城県工業、仙台市民球場で石巻とウェルネスの試合がある。雨天順延。【山口紘史】
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