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「運動親しむ入り口に」 東松島初の陸スポATHLE(アスレ) 口コミで活動の輪拡大

 東松島市初の陸上競技専門のスポ少、「東松島市ATHLE(アスレ)陸上スポーツ少年団」(庄子稔代表)が本年度に発足した。小学生を中心に未就学児から中学生まで15人が在籍。基本的動作の「走る・跳ぶ・投げる」のほか、運動が好きになるよう、楽しさを散りばめた練習が目を引く。庄子代表(38)は「地域の子どもたちが運動に親しめる入り口的な団になれれば」と展望した。

 石巻地方では、石巻市に8つの陸上スポ少があるが、隣の東松島市内にはなく、陸上を志す場合は石巻の団などに所属するか、中学校で部活動として選択するしかなかった。

 アスレ設立は、庄子さんの息子とその友人が「東松島で陸上の練習がしたい」と望んだのがきっかけ。かつて長距離走者だった庄子さんは、培った技術と経験を生かし、昨夏から2人に直接指導を始めた。

 練習は市内小学校の体育館などで個人的に行ったが、SNSや口コミで広がり「うちの子も混ぜて」と参加を希望する家庭が徐々に増加。庄子さんはその反響の多さから陸スポの必要性を感じ、スポ少を立ち上げた。

 練習は週2回平日の午後7時から、鷹来の森運動公園の屋内運動場や市内小学校の体育館などで行う。「一番は運動を楽しんでもらうこと」と語る庄子さんは、陸上競技の専門技術を教えつつも、尻尾取り鬼ごっこやボール遊びなども練習に組み込む。

 団名のアスレの名称は、アスレチック(体力作り)に由来。庄子さんは「個々の総合的運動能力を高めるのが目的。子どもが陸上以外のスポーツに興味を持ったならそちらに転向してもらっても構わない。アスレがスポーツを始める入り口になればそれで良い。運動が苦手な子でも大歓迎」と語る。

スタートダッシュの練習に励む団員たち

 大曲小6年の今野心珠さんは「運動会で活躍できるくらい足が速くなりたくて入団した。他校の友だちもできて、練習は毎回楽しい」と話す。設立の契機になった庄子奏生さん(矢本一中1年)と酒井瑛太さん(同)は、共に中学の陸上部に入る予定だが、引き続きスポ少にも所属。「たくさん練習してもっと実力を付けたい」と口をそろえた。

 多くは陸上競技未経験者のため、今後記録会や公式大会の結果などを通し、各自の種目を固めていくという。

 アスレでは随時団員を募集中で、高校生以上も入団可能。体験や見学も受け付けている。問合せは庄子さん(080-9639-0685)。【山口紘史】





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