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進路選択 教えて先輩 石巻商業1年生 若手講師22人が車座で

 石巻商業高校(齋藤文弘校長・生徒363人)で8日、地域で活躍する若手社会人の講話を聞く「ミライブラリー」が行われた。金融、市役所、マスコミなど21事業所から同校卒業生を含む22人が講師として来校。1年生133人を対象に、自身の進路決定や就職活動、就業後のやりがいと苦労などを伝えた。

 石巻地域産業人材育成プラットフォームと(一財)まちと人と=石巻市中央=が共催したキャリア教育プログラムの一環。講師との対話を通し、生徒に進路や将来について考えてもらうことが狙い。

 生徒たちは4―6人の班に分かれて車座となり、前半と後半で講師を替えながら、30分の講話を計2回聴講した。

講師は自らの経験を踏まえながら語り、生徒が耳を傾けた

 (株)街づくりまんぼう企画営業課の佐伯誉怜さん(24)は、静岡県出身のⅠターン就職者。山形県の大学に在学中、石巻を訪れた際、街やひとに惹かれ、同社に就職を決めた。進路決定の際、母を説得するのに苦慮した経験も踏まえ「やりたいことが不明瞭でも、自分の考えをまず言葉にしてみること。私には『県外で働きたい』というモチベーションがあった」と話した。

 女川町役場企画課の佐藤柚希さん(23)は同町出身で、同校の卒業生。震災から復興していく古里を見て「街の復興過程をより深く知ることができるかもしれない」と高校卒業後に入庁した。公務員のメリットに収入や雇用安定を挙げた一方、部署移動も多く、希望通りにいかない場合があることも伝えた。

 齋藤凜さん(15)は「管理栄養士を目指しているが、精密機器製造や農業協同組合の方の話を聞いて、視野が広がった」と話していた。【泉野帆薫】





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