宮城水産ほやおこわ通販で一般発売-top

宮水高初の通販商品発売 伊達なほやおこわ

宮城水産高校と石巻市北村の食品加工会社マリンプロ(株)(藤原公一社長)が共同で商品化した「伊達なほやおこわ」が2月26日から、同社オンラインショップで一般発売された。同校ではこれまでも商品開発の実績があるが、通信販売は初めて。県産マボヤの国内消費拡大へ平成27年度から取り組んできた成果が形になったもので、開発に関わった3年生3人は「先輩たちの頑張りが私たちの代で完成した。ゆくゆくは宮城を代表する商品になってほしい」と期待した。(近江瞬)

同校フードビジネス類型では、東日本大震災後の韓国の禁輸措置などの影響を受けている県産マボヤについて、国内消費を促進しようと開発を開始。初年度はホヤと仙台みそを用いたおむすび「伊達なほやむすび」を完成させたが、市販化には至らなかった。

OB入社企業が全面協力

その後も試行錯誤を続け、本年度は同類型3年の小野寺怜美さん(17)、齋藤さくらさん(18)、今出昌汰さん(17)の3人が継承。すると4月、在学中に開発に携わったOB高橋聖也さん(20)が就職したマリンプロから技術提案があり、全面協力を受けて昨年秋に商品が完成した。

商品は真空パックに入ったご飯とホヤなどの具をカップ内で混ぜ合わせ、電子レンジで6分間温めるという手軽なもの。女性が手に取りやすいパッケージのカラーやデザインを工夫し、復興庁が主催して昨年11月に開かれた「『新しい東北』復興ビジネスコンテスト2019」では企業賞「東洋ワークGr・賞」を受賞するなど高い評価を受けた。

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一般販売開始を喜んだ宮水高の3人

2月28日には同校で販売開始の報告会があり、3人の担任教諭である木村謙太教諭(32)が商品を初めて実食。「レンジで簡単に作れるとは思えないおいしさ。何杯でもいける」と太鼓判を押した。

3人は商品の魅力について、「ホヤ嫌いでも食べられる味に仕上げた。先生にも喜んでもらえてうれしい」と語り、「努力が詰まったこの商品が全国の人がホヤのおいしさを知るきっかけになれば」と望んでいた。

「伊達なほやおこわ」は約2人前1296円(税込)で、賞味期限は常温で6カ月。マリンプロのオンラインショップのほか、仙台駅前のエスパル仙台「みやぎ水産の日アンテナショップ」でも取り扱っている。

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